【映画】これは惜しい!原作の良さを出しきれていない『旅猫リポート』の話

昔から思ってること・・・

原作を超えるような映画は滅多にない!

ベストセラーになるような小説は映画化される事も多いけど、小説を読んだ時の胸の高鳴り、感動、余韻・・・それと同じものを体感させてくれる映画は少ないと思ってる。
思いつくままに挙げるだけでも『ダ・ヴィンチ・コード』『愛を読む人』、邦画だと『スローなブギにしてくれ』『出口のない海』等々、いくらでも出てくる。
原作が良ければ良かっただけ、映画を観た時のガッカリ感は相当な落差。

なので原作を読んでる映画を観る時は期待しないで観る事にしてるww
今から30年ぐらい前だっけな、角川映画のキャッチコピーで、こんなものが有ったんだけど・・・

観てから読むか、読んでから観るか!

たしか『犬神家の一族』の宣伝文句だったと思うけど、出版社の角川らしい名コピーだな。この映画も原作を読んでから観たわけだけど、オレはあの時から心に決めてる。

良い原作ほど、映画に期待しちゃアカン!

とは言うものの、自分がものすごく好きな小説が映画化されれば気になるのは当たり前。
で、先日だけどAmazonプライム・ビデオを漁ってたら、ある映画が配信されてるのを見つけた。
この映画の原作、読んだ時に大号泣した小説だけど、今でも大大大好きな小説(たまに読み返してるし)。
なんて小説かと言うと、これ・・・

猫好きな人に絶対のオススメ本、「旅猫リポート」の話

有川浩の『旅猫リポート』だ。
以前にもブログに書いたとおり、この小説はオレのこれまでの生涯でもベスト10に入るぐらいの大傑作。
大袈裟じゃなく、本を読みながら嗚咽を漏らして大号泣、枕は涙でビショビショ・・・。
その小説が映画化されてるなんて、プライム・ビデオを漁るまで全然知らなかった。

これは観たい!

そりゃね、オレの中の理屈では「良い原作ほど、映画に期待しちゃアカン!」って思ってるけど、今回は特別、特例、超法規的措置!
なにしろ、あの『旅猫リポート』の映画化だぞ。

期待するに決まってる!

さっそく観てみた・・・。
って事で、今回はオレが大号泣した小説『旅猫リポート』が映画化されていたので、その感想を書いてみようか。




まずは原作の内容に少し触れておくと、

野良猫のナナは、瀕死の自分を助けてくれたサトルと暮らし始めた。それから五年が経ち、ある事情からサトルはナナを手離すことに。『僕の猫をもらってくれませんか?』一人と一匹は銀色のワゴンで“最後の旅”に出る。懐かしい人々や美しい風景に出会ううちに明かされる、サトルの秘密とは。永遠の絆を描くロードノベル。

青年と猫のロードノベルだけど、泣かせるセリフは満載だし、猫好き(犬でも可)なら一気読み間違いなしの傑作。
大事に育ててる猫のナナ、主人公のサトルはどうしてナナを手放すんだろうか。小学校、中学校、高校・・・仲の良かった友達を訪ねる旅。
だんだんとサトルの秘密が明らかになってくるけど、その時には・・・

涙腺崩壊!

何が泣かせるって、猫のナナの言葉なんだよな。
ナナがサトルに向かって話す言葉が、どれもこれも泣かせる言葉。
ここでアレコレと内容を書くのは野暮なので書かないけど、正真正銘、泣ける小説なのは間違いない。

 

 

で、映画の方だけど、主人公のサトルを演じるのは福士蒼汰。
う~ん、小説の中のサトルに寄せては居るんだけど・・・ちょっと違うんだよなぁ(泣)
好演なのは認めるし下手じゃないんだけど、オレの中のサトルのイメージとはちょっと違う。
まぁ、その辺は好みもあるし百歩譲るとして、気になるのは猫のナナの声ww
ナナがサトルに話したりする声を高畑充希が担当してるわけで、これが良くない・・・。
妙に作った演技(声だけしか出演してないけど)で、聞いていてイラッとしてみたりww
小説の中で描かれていたサトルへの感謝、愛情、思いやりみたいなものが希薄。
というか、そもそもの問題だけど・・・

ナナってオス猫だぞ!ww

ここは普通に男の役者に声をやらせてほしかった(泣)

 

 

文庫本一冊を2時間程度の映画にまとめるわけだから、小説に書かれてた部分もいろいろとカットされてる。
原作者の有川浩も脚本には参加してるようだけど、さすがに2時間で収めるには難しいんだろうな。
別に小説を忠実に映像化しろとは思わないけど、小説に書かれているエッセンス、小説の「読ませどころ」は映像にしてほしい。
オレが勝手に思ってるんだけど、この小説の最大最高の「読ませどころ」はナナの言葉だろ。ナナがサトルに向かって話す言葉で読者が泣けると思うんだけど・・・。
例えばこんな言葉が書かれてる。

野良なんて捨て置かれて当たり前なのに、サトルは足を折った僕を助けてくれた。
それだけで奇跡的だったのに、サトルの猫になれるなんて、僕は世界中で一番幸せな猫だったんだよ。
だから、サトルが僕を飼えなくなっても、僕は何も失わないんだ。
ナナって名前と、サトルと暮らした五年を得ただけなんだ。
それは、サトルに出会わなかったら絶対に手に入らなかったんだ。たとえサトルが僕より早く死んでしまうとしても、それでもサトルに出会わないより出会ったほうが僕は幸せだったんだ。

小説の後半に出てくるナナの言葉だけど、第一章から読んできて後半でこんな言葉が出てくるから泣けるのだ。
それなのに、この映画・・・

丸々カットしてる!(涙)

余計なことはベラベラ話すのに、肝心のセリフは言わないんだからなぁ・・・。
中途半端な「お涙頂戴映画」になってるわけで、観てる人間を泣かせたいならとことん「お涙頂戴路線」を突っ走ってほしいところだww

 

小説で大号泣したけど、映画の方は・・・
う~ん、小説のストーリーを追うだけになってしまった。
言っておくけど、全然面白くない、観るに値しないって言ってるわけじゃないぞ。昨今の邦画の水準からいえば、充分に平均点は与えられる映画だと思うけど・・・
原作と比べると・・・

見劣り!(涙)

まっ、「良い原作ほど、映画に期待しちゃアカン!」とは思っていても、大好きな小説なら期待してしまうけどな。
角川映画じゃないけど「観てから読むか、読んでから観るか!」、この映画は断然・・・

先に原作を読むべき!




同居人の下書きチェック

同居人
同居人

アンタ、この本を読むたびに泣いてるもんねww

マサト
マサト

泣いちゃアカンのかよ!

同居人
同居人

話がわかってるのに何度も泣けるのが不思議なのだわ

マサト
マサト

それだけ小説が素晴らしいって事だろ

同居人
同居人

・・・・・・

マサト
マサト

お前こそ、くだらんテレビを観て泣いてるやんか
アホ丸出しのジャニタレの演技で泣けるとか・・・

同居人
同居人

・・・・・・

マサト
マサト

鬼の目にも涙!ww

同居人
同居人

・・・・・・

 

たいていの場合、映画が原作を超える事は無いと思ってるけど、時として原作を超越するような傑作映画が出来上がる事もある。
ケン・キージーの『カッコーの巣の上で』、マリオ・プーゾの『ゴッドファーザー』、レイ・ブラッドベリの『華氏451』・・・。
邦画でも松本清張の『砂の器』なんかは超がいくつも付くぐらいの傑作映画だろ(加藤剛版だけ)。何度も映画化・ドラマ化されてるけど、傑作なのは加藤剛のものだけだ。バカ丸出しのジャニタレが主演したドラマも有ったけど、あんなものは原作に対する冒涜だと思ってる。

 

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