instagramなんてのをやってると、この時期、よく目にするのが向日葵の写真。
向日葵ってのはヒマワリ、夏に咲くあの派手な花だな。
太陽に向かって雄々しく咲いてる姿は見栄えもするし、たしかにinstagramに向いてる。
あの花を見てるとこちらまで元気を貰えそうな気分になるし、夏が来たんだなぁ、と実感する。なんとなくウキウキしてくるような気分にもなる。
まぁ、季節の風物詩と言っても良いだろうな。
そんな訳でオレもinstagramには一枚だけ向日葵の写真をアップしてるww
これだけどね・・・。
散歩の途中、通りかかった家の庭に咲いてた向日葵が見事だったので思わずカメラで撮ってみたんだけど、オレにとって向日葵ってのは・・・夏を感じさせる、心をウキウキさせるだけのものじゃない。
この花を見ると、どうしてもある映画のことを思い出してしまうのだ。
その映画、悲しい恋愛映画なんだけど、あの映画のおかげで向日葵を見ても手放しでウキウキ出来なくなってしまった。
ウキウキする前に、あの悲しい映画を思い出してしまう!ww
って事で、今回の話は向日葵を見て思い出す映画と小説について書いてみようか。
その映画を初めて観たのは小学生の時、テレビの洋画劇場で放送された時だ。
オレなんか今ではオジサンと呼ばれる世代だし、大学生の子供が居てもおかしくない歳だけど、今でも向日葵を見るたびに思いださせるぐらいだから、その映画が小学生のオレにどれほどの衝撃を与えたか想像できるよね。
何の映画かというと、これ・・・
その名もズバリ・・・
ひまわり
1970年のイタリア・フランス・ソ連の合作映画だ。1970年って言うと今から50年も前の映画だけど、これは歴史に残る大恋愛映画。
監督は巨匠と言ってもよいヴィットリオ・デ・シーカ、主演はイタリアのスーパースター、ソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニ、音楽は数々の映画音楽を手掛けてるヘンリー・マンシーニ。
映画のストーリーを簡単に一言で書くと「戦争で引き裂かれた男女の愛の物語」とでも書けば良いんだろうけど、この映画、そんな言葉だけでは表すことが出来ないほど深い。
超完結にストーリーの流れを書くと・・・
ナポリで結婚式を挙げたジョバンナ(ソフィア・ローレン)とアントニオ(マルチェロ・マストロヤンニ)。映画はこの二人の出会いから始まる。
わずか12日間の新婚生活は終わり、アントニオはソ連の戦線へと送られてしまう。終戦後、何年もアントニオの帰りを待ち続けるジョバンナ。
ついにソ連へ行ってアントニオを探すことに・・・。
そこでジョバンナが見たものとは・・・。
いやぁ、ここから先はは小学生のオレには衝撃だった(涙)
この後も映画は続くんだけど、まぁ、とにかく悲しい映画だ。若い人だと『ひまわり』を観た事ないって人は多いだろうけど、これは観るべき映画。
結婚した当時の陽気なソフィア・ローレンとソ連で「悲しい現実」を目の当たりにしてやつれ果てるソフィア・ローレン・・・とても同一人物に思えないほどの変わり様。こんな演技が出来る女優は日本人じゃ思い浮かばない。
マルチェロ・マストロヤンニの苦悩する表情も一見の価値ある。
映画を観てない人はすぐにwikiさんで詳しいストーリーを確認したいと思うかもしれないけど、そんな事をせずに、
素の状態で観て欲しい!
エンディング、画面いっぱいに広がるひまわり畑、うん、「ひまわりは心をウキウキさせるだけの花じゃない」って、オレの心に植え付けた名シーン。
これね、映画のストーリーも凄いんだけど、音楽も耳に残る名曲。誰もが一度は耳にしたことがあるだろう有名曲だ。小学生で初めてこの映画を観た時も頭の中からあの哀愁を帯びた旋律が離れなかった。
この映画、有名な「駅での再会シーン」やエンディングの他にも見どころがたくさん有る。
というか・・・
全編が見どころ!
金をかけたハリウッド大作も面白いけど、こういう悲恋物語も良い。
ひまわり繋がりで小説も一つ紹介しておこうか。
紹介したいのは道尾秀介の『向日葵の咲かない夏』だ。
2011年に『月と蟹』で直木賞を受賞してる人気作家だけど、オレが初めて道尾秀介の小説を読んだのがこの『向日葵の咲かない夏』。100万部を超えるベストセラーになってたし世間でも話題だったので手に取ってみた。
この小説、最初に結論を書くけど、
ブッ飛んだ!ww
何が凄いって衝撃のラスト・・・。
いろんな小説を読んでるし、それこそミステリーだって古今東西の名作と呼ばれてるものは一通り押さえているつもりだったけど、この小説のラストには仰天した。
思いもかけない方向から巨大なナタで斬りつけられた感覚だった。
この結末は「飛び道具」と言っても良いような奇策なんだけど、読んだ後に背中に走る寒気・・・。
あまりの衝撃にブクログにもまともにレビューを書けなかったぐらいだww

どんなストーリーかを文庫本の背表紙から引用すると、
夏休みを迎える終業式の日。先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れた。きい、きい。妙な音が聞こえる。S君は首を吊って死んでいた。だがその衝撃もつかの間、彼の死体は忽然と消えてしまう。一週間後、S君はあるものに姿を変えて現れた。「僕は殺されたんだ」と訴えながら。僕は妹のミカと、彼の無念を晴らすため、事件を追いはじめた。あなたの目の前に広がる、もう一つの夏休み。
この文章だけ読むと小学生が主人公の夏休みの物語っぽく思うかもだけど・・・
とんでもない!
大人が読んでも背中に悪寒が走るほどの衝撃作だ。
こうして書くと未読の人は、「もったいぶらずにネタバレしろ!」って思うかもなww
まぁ、本を読まずにネタバレ、トリック、結末だけ知りたいって人も居るだろうし、これは本に限らず映画にも言える。
読みもしない、観もしないで結末だけ知りたがる人・・・。
そういうネタバレサイトみたいなものが有る事は承知してるけど、オレはそういう事は極力しない方針。
おおまかなストーリーならまだしも、ネタバレまでしてしまうと「これから本を読もう、映画を観よう」って人の楽しみを奪う事になるだろ。
そういうものを求めてる人は、そういう事を書いてるサイトを見れば良いww
いつものバイト君の下書きチェック

50年前の映画・・・

昔の映画にも良いものはたくさん有る
むしろ昔の方が良いぐらいだww

懐古主義ww

アホか!
温故知新と言えww

・・・・・・
あれだろ、懐古主義ってのは「何でもかんでも過去を美化する考え」だろ。
オレは、良いものは良いと言ってるだけだ。
小学生のオレに衝撃を与えて、ひまわりを見るたびに思いださせるんだから、映画ってのもバカに出来ない。
そういえばゴッホの描いた絵で「ひまわり」ってのも有ったな・・・。
写真でしか見たこと無いけど、あれを見ても特に何も感じないww





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