学習塾なんてのをやってると子供と接する機会は多いし、そういう仕事を何年もやってると「子供のちょっとした変化」なんかにも敏感になる。
で、この時期(夏休みが終わる頃)になると気になる事は・・・
子供の自殺!
昔から言われてる事だけど、夏休み明けの学校が始まる時期は子供の自殺が増える。
まぁ、大きく取り上げられるようになったのは、ここ数年の事だけど、夏休み明けの子供の自殺は昔から多かった。
で、今朝のことだけど新聞を広げてみると、実にタイムリーな記事が掲載されてた。
これだけどね・・・
毎日新聞の「焦点」ってコーナーでの特集だけど、「夏休み明けの自殺防ごう」の見出しで大きく記事が掲載されてる。
新聞にまで特集されるぐらいだから、夏休み明けの子供の自殺は「考えるべき問題」の一つと言っても良さそう。
って事で、今回は夏休み明けに増えるという子供の自殺について思うところを書いてみようか。
少々、過激な意見が出るかもしれないけど、あくまでもオレの個人的な見解なんでね。しかも「難関校に入れるための塾」のオーナーとしての考えも混ざってるので、偏った思いになるかもしれないけど・・・。
新聞記事によると、文科省の問題行動調査(2017年)では。自殺した児童生徒が置かれていた状況は「不明」が56%で圧倒的に多く、進路や異性、いじめ等の問題が見えていたケースは小数らしい。
この「不明」の56%を多いとみるか少ないとみるかは、まぁ、それぞれの立場によって異なるだろうけど、オレとしては妥当な数字に見える。そりゃ、子供が自ら命を断つんだから、本人にとってはそうとうな苦しさが有っただろうとは思うけど、だからと言ってその苦しさに周りのの人間が気付けるかどうかは別問題。
記事の中でこんな文章がある。
休み前に学校で人間関係や勉強などの悩みを抱えていた子供には、それが再びやって来るという思いがストレスになる
それは理解できる。
もしかしていじめなんかに遭ってる子にとつては、学校が始まる事は地獄への扉が開くようなもんだろ。
ただね、オレの仕事上の立場からすれば、勉強のことで自殺するなんてのは、許せない行為だ。
宿題が終わってないから学校に行きたくない、って事で、そのままズルズルと不登校になるなんてのは、
親の責任!
人間、誰だって一日の持ち時間は24時間しかない。
ある子は一日が30時間だけど、別な子は20時間しか無いって事はないだろ。みんな平等に24時間。
それなのに宿題が終わってないってのは、オレの感覚だと、
休みの間、何をしてたんだ?
って事になる。
こういう事を言うと、厳しいだとか子供のことを解ってないとか言う人が必ず出てくるけど、解ってないのはどっちだ?って思ってるww
小学校でも中学校でもいいけど、そこの教師に訊いてみると良い。
子供の能力には差が有って当たり前!
って思ってるはずだ。
算数が得意な子、英語が得意な子、勉強はダメだけど楽器は上手に演奏する子・・・実に様々。能力は等しくないからだ。ましてや、こういう表に見える能力だけじゃなくて、「宿題をこなすために遊びを我慢できる子」、「誘惑に負けて宿題をせずに遊ぶ子」、それも能力差。与えられた課題に向き合えるか、嫌な事にも向き合えるか、ってのも能力。誰もが気付いてるはずだし、気付いてても気づかないフリをしてるのかもしれないけど、この「苦しいことに向き合う能力」が一番重要。
まぁ、宿題が終わってなくて学校に行きたくないってのは、オレの中では論外なんだけど、他にも子供の悩みって大人が想像も出来ないような事で悩んでる事もあるだろうな。人間関係なんて言っても、それがいじめなのか、それとも恋愛なのか、それとも思春期特有の悩みなのか・・・そんなものは親でもなかなか解らない。子供本人だって「自分がどうすれば良いのか」解らないかもしれない。
じゃぁ、どうすれば良いのか、って話だけど、そんなもん・・・
子供と向き合うしかないだろ!
いろんな保護者を見てるけど、勉強しろ!、ゲームばかりするな!、早くご飯食べて!、宿題はやったのか!・・・こんな事しか言わない保護者の子供はそうじて成績が悪いし、成績だけじゃなくて「子供としての魅力」に欠ける。
向き合うってのはまずは会話だけど、勉強しろ、ゲームするなって押し付けるだけが会話じゃない。子供の意見を尊重する事も大事だ。その上で正しいと思う方向へ誘導するのが親の責任。ギャーギャーと親の意見を押し付けるのは、会話でもないし、ましてや向き合うどころか子供からソッポを向かれる。
新聞の記事には「子供の悩みを受け止める」ことが大事って書かれてるけど、ソッポを向かれるような関係だと受け止められないだろ。
記事の中で触れられてるけど、
警察庁の統計では、2006~15年の10年間で自ら命を断った小中高生は約3,000人。10万人あたりの未成年の自殺死亡率は2.8人で過去40年で最悪
オレが保険会社でサラリーマンをやってた頃(バブル時代)は毎年の日本での自殺者が3万人を超えてた。3万人って一口に言うけど、一年間で3万人って事は一日にならすと毎日80人が自殺してたって事だからな。
幸いにも日本全体での自殺者は減っていて、2018年には20,840人まで減少。それなのに小中高生の自殺率が高止まりしてるのは・・・
喫緊の課題!
ゆとり世代を責めるつもりはないけど、この世代が小中高生の親になる時代は今よりももっと酷くなってるような気がする。
間違った平等主義(幼稚園の徒競走で手を繋いで全員でゴール等)で育った世代が親になる時、どんな子育てをするのか考えてみたら憂鬱な気分になる。
まっ、その頃には学習塾も畳んでるし、オレの知ったこっちゃないけどww
人間の能力なんて平等じゃないし、それぞれ能力の方向性も人によってバラバラ。
子供だって、それぞれ「個性のある人間」だろ。
それぞれ「個性のある人間」の悩みを受け止めるには、それに合った受け止め方、会話をしなきゃならない。
どこかの偉いセンセーが言うような「一律的な方法」で自殺が減少できるなんて夢物語だ。
そうそう、夏休みも終わりのこの時期、話題になるのが「宿題の代行」。
これについては「子供の学習意欲を削ぐ」、「教育詐欺」なんていう否定的な意見(オレに言わせればバカみたいな意見)が多いけど、こんなもん、オレに言わせれば利用したい人間は利用しても良いって思ってるぞ。
そういう話は以前にも書いたので、詳しくはこちら・・・。
評論家なんかは世間ウケするような耳障りの良い事しか言わないけど、子供の自殺を防ぐには子供の悩みを聞く事から始めないでどうする。
悩みを聞くには、常日頃からのコミュニケーション、会話だ。
塾をやってて思うのは、子供からソッポを向かれてる親が案外と多い・・・。
まっ、オレの子じゃないんで良いんだけどなww
いつものバイト君の下書きチェック

勉強、勉強って言う親の子は、たしかに言われてるほど成績は良くないww

そもそも、今の世の中は考え方の根本が間違ってる

・・・・・・

誰も口に出して言わないけど、解ってるはずだろ
子供の能力なんて・・・
平等じゃない!

たしかに・・・

能力に差が有る事は解ってて、一律に平等に扱おうとするから歪みが生じる

・・・・・・

それがやがて非行だの不登校だの自殺だのに繋がるのだ

・・・・・・
まぁ、これから10年先、20年先の日本を背負って立つ若者がどんな若者になるのか知らないけど、その頃はオレもリタイアしてるし、「昔は良かったなぁ・・・」なんて言ってるんだろうなww





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