昭和世代のオレから見れば、令和のこの時代はものすごく進歩してる。
バブル期に新卒リーマンだったオレの世代は、上の世代から「新人類」なんて呼ばれたもんだけど、その「新人類」と呼ばれたオレの世代から見ても今の若者は「?」な部分が多い。
まぁ、そんな事はどの世代も経験してきてる事だし、今さらとやかく言っても仕方ない。
考えてみればオレが若い頃なんてレンタルレコード屋が世の中に出始めた頃だけど、今じゃレコード自体目にする事がなくなった。わざわざ店に出向いて借りて来なくても好きなだけネットからダウンロードできる時代だろ。ネットと言えばオレの若い頃は電話を持ち歩くなんて想像した事も無かったぞww それが今じゃ猫も杓子もスマホを持ち歩いてる。もちろん電話だけの用途じゃなくて、ネットやら支払いやらまさに「スマート=賢い」を地で行くアイテム。
で、ここからが今回の話の本題だけど、ちょっと気になる本があって、近いうちに読んでみようと思ってたんだけど・・・。世界中で売れていて日本でも8刷22万部のベストセラーになってる本。
って事で、今回はアンデシュ・ハンセンの『スマホ脳』について簡単に書いてみようか。
8刷22万部も売れてるだけあって本屋に行けば目立つ場所に平積みされてるんだけど、この本は読んでなかった。
いろんな書評サイトでもレビューを目にするし、近いうちに読んでみようとは思ってたわけだけど、う~ん、今朝の新聞に著者のインタビューが掲載されていて「要約」を掴む事が出来た。
これ・・・。
デジタル化 悪影響に警鐘
大反響『スマホ脳』著者ハンセン氏に聞く
眠れず集中力低下 「規制検討」を
なかなか強烈な見出しなので嫌でも目に止まる。
ちょうど読みたいリストに入れておいた本だし、その作者のインタビューなら興味ある。
さっそく新聞記事を熟読してみた。
著者のアンデシュ・ハンセン氏はスウェーデンの精神科医という事だけど、この本で書かれてる内容はデジタル化がもたらす脳への影響(良い影響よりも悪い影響の方が多い)。
本の中で紹介されてる研究の一例として
- スマホを教室外に置いた学生の方が、サイレントモードにしてポケットにしまった学生よりも、記憶力と集中力で良い結果が出た。
- スマホやパソコンなどのスクリーンを見ている時間が長い人ほど、よく眠れなくなる。特に、夜遅くは影響が顕著。
- SNSに時間を使う人ほど、人生に対する満足度が下がる。自己評価が低く自信がない人は、SNSのせいで精神状態が悪くなるリスクを抱えている。
- 紙とタブレット端末で同じ物語を小学校高学年の児童たちに読ませたところ、紙の書籍で読んだグループの方が、内容をよく覚えていた。
- スクリーンを見ている時間が長い若者ほど、うつ病のリスクがたかまる。
って具合に様々な例が挙げられてるんだけど・・・
ロクな影響がない!ww
どうしてこんな事が起こるのか著者がインタビューで答えているのは「人間の脳が数万年前から変わってないから」との事。
要はスマホのある現代社会と人間の脳の・・・
ミスマッチ!(涙)
このミスマッチを知らない人が多すぎる事に著者が危惧を抱いてるというわけ。
著者が指摘するのはスマホが短期間の間に人々の生活を一変させたこと。
「これほど短期間で変わった事は、人類史上ない」そうだ。たしかにオレが若い頃と比べても世の中はそ~と~な進歩。
今では成人は1日平均4時間、若者の2割は7時間もスマホに費やしてるらしい。その結果、睡眠や運動、面会などに割く時間が減り、睡眠障害やうつが顕著に増えたと指摘している。
たしかに電車に乗っても乗客はスマホをイジッてるし、どこかに食事に行ってもそれぞれが勝手にスマホを見てる。今じゃ、そんな光景は珍しくも何ともない。
っていうか、オレ自身もけっこうなスマホ依存・・・。
暇が有るとスマホを見てるし、その影響なのかたしかに睡眠障害の一歩手前のような症状(なかなか寝付けない)。
じゃぁ、どうすれば良いのかというと、著者が主張してるのはスマホ規制。
「未成年や一部の人には、アルコールやギャンブルと同じように、使用や広告の制限が必要」と答えていて、言論の自由とのバランスを考えつつ規制をかけるように提案してるそうだ。
最近、日本の教育現場でも話題になってるデジタルツールの導入にも慎重な姿勢。
教科書をタブレットで読めるようにするとか言ってるけど、学習塾オーナーの立場から言わせてもらえば大反対。『スマホ脳』の著者のように論理立てて説明は出来ないけど、経験から言わせてもらうと教科書をデジタル化したってロクな事はない。
著者が言ってるのは、科学的な検証を参照しながら慎重に判断すべきって事。『スマホ脳』の中には、手で文字を書く能力が読む能力と深く関わっていることや、デジタルツールが注意力を削ぐことが示されているそうだ(そんな事、オレだって体感的にわかるww)
ただ著者が言ってるのは悪い面ばかりなくて、コロナ禍でも外部と繋がりやすくなったことなど、デジタル化の光の部分も認めてる。物事には良い面と悪い面、両方があるから、人間が受ける悪影響を最小限にとどめるために、自分のスマホ利用時間の把握、毎日数時間は電源を落とす等の推奨する行動も本には記されているそうだ。
考えてみるとオレも1日にかなりの時間をスマホに費やしてるし、このインタビュー記事を読んだだけで怖くなった。
まずは何時間か電源を切る習慣を作ってみようか・・・。
出来るかどうかしらないけど、昔はスマホなんか無くても楽しかっただろ。
ちょっと数十年だけ時代を元に戻そうかと思ってる。
いつものバイト君の下書きチェック

たしかにスマホ依存は良くない気がしますね

だろ!?
前にポケモン何とかってゲームが出た時は運転中にスマホをイジッてるバカも居たからな

・・・・・・

さすがにオレでも引くわ

まぁ、マサトさんはスマホのない時代も知ってるけど、生まれた時からスマホがある時代の子はどうなるんでしょうね~

断固として教科書のデジタル化に反対だ!

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生まれた時からデジタルツールに囲まれて育つ世代は、う~ん、何か新しい人類になるのかもしれないな。
それこそSFの世界だけどクラークの『幼年期の終わり』のようにオレみたいな古い人類は新しい人類にとって代わられるとか・・・。
それはそれで怖い!ww
なんだかインタビュー記事を読んだおかげで『スマホ脳』の要約が解ったような気がする。
およそ内容はわかったし、うん、本を買うのは後回しにしようかなww







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