いやぁ、これはクリスマスに観る映画じゃなかった。
オレの生活パターンは、平日だろうがクリスマスだろうが正月だろうが、ほぼ毎日徹夜。
夜の10時過ぎに自宅に戻ってから、何だかんだ自分の時間を楽しんでると徹夜になってしまうからな。
で、昨日のクリスマス・イヴももちろん徹夜。
何か面白そうな映画はないか?
って事で、例によってAmazonプライム・ビデオを漁ってたんだけど、ちょっと面白そうなタイトルを見つけた。
そこのみにて光輝く・・・
恋愛映画かな
なんか、良さそうかも・・・
って思ったんだけどね。
パッケージの写真だって、なんとなく恋愛映画っぽいし・・・。
タイトルや写真からオレが勝手に想像したのは、「病気か怪我で一線を退いた若者が恋愛をする事で立ち直っていく」・・・みたいな映画を想像してたわけ。
何の予備知識も無く観始めたんだけど・・・
見事に裏切られた!ww
もうね、クリスマス・イヴっていうのに、気分はどんより・・・。
いろいろと凄い映画だったな。
って事で、今回は映画『そこのみにて光輝く』を観た感想を書いてみようか。
なるべくネタバレしない方向で書くけど、この映画の感想は・・・
重すぎる!(泣)
もうね、こんな映画をクリスマスに観るんじゃなかったと後悔。
やっぱ、クリスマスってのは、ディズニーのアニメとか『ホーム・アローン』あたりを観る方が精神的にも健全だな。
この映画で描かれてるのは、
社会の底辺であえぐ人!
でね、この「社会の底辺」の書き方が凄すぎる(涙)
まぁ、今の日本、いろんな人が居る事は理解してるつもりだけど、ここまで徹底して描かれると・・・
うわぁ!
酷すぎるだろ!
って思ってしまう。
そのくせラストまで牽引する力が有る。
こんなもん、嫌悪感しか抱かせない映画なら、とっとと停止ボタンを押して再生を止めるけど、何だかんだと最後まで引っ張る力が有るから始末が悪いww
どういうストーリーなのかは、映画.com から軽く引用してみようか。
芥川賞候補に幾度も名を連ねながら受賞がかなわず、41歳で自ら命を絶った不遇の作家・佐藤泰志の唯一の長編小説を、綾野剛の主演で映画化。
「オカンの嫁入り」の呉美保監督がメガホンをとり、愛を捨てた男と愛を諦めた女の出会いを描く。仕事を辞めブラブラと過ごしていた佐藤達夫は、粗暴だが人懐こい青年・大城拓児とパチンコ屋で知り合う。ついて来るよう案内された先には、取り残されたように存在する一軒のバラックで、寝たきりの父、その世話に追われる母、水商売で一家を支える千夏がいた。世間からさげすまれたその場所で、ひとり光輝く千夏に達夫はひかれていく。しかしそんな時、事件が起こり……。
って流れだ。
あいにくと原作を読んでないんだけど、まさか佐藤泰志が書いてる本が原作とは知らなかった。
原作とは細かな部分で違いが有るみたいだけど、作品の持ってる雰囲気、カラーなんかは概ね踏襲されてるようだ。
この映画、舞台は函館らしいけど、まずは冒頭から軽く衝撃を受ける。
パチンコ屋で知り合った青年に家に来るように言われ、ついて行った先には一軒のボロ屋。あばら家というかバラック小屋というか・・・。
こんな所に人が住んでるのか?
そりゃね、オレが幼稚園の頃なんかは、まだまだ、こういう場所が存在してたように記憶してるけど、今は平成だぞ・・・。その平成も来年で終わるんだぞ。
そんな時代に、この映画に出てくるようなバラック小屋・・・。
さすがのオレも衝撃だ。
下手な映画だと、この時代にあんなものを撮ると「ウソっぽく」見えるけど、この映画はウソに見せてない。
どこかに有りそうな風景
として見せてるのは凄い技術だな。
で、そのバラックに住んでるのは、いつも疲れた表情をしてる母親、脳梗塞で寝たきりの父親、家族のために売春で生計を立ててる姉・・・。
もうね、目を覆いたくなるような超底辺!
映画の流れは、この姉(池脇千鶴)と主人公の綾野剛が恋仲になっていく、って流れなんだけど、そこに姉の愛人なんかが絡んできて、一筋縄では済まないストーリーになってる。
弟の拓児( 菅田将暉)が愛人を襲うシーンの表情なんか鬼気迫るものだし、姉を演じてる池脇千鶴が父親の首を絞めるシーンは夢に出てきそうな超迫力。
菅田将暉の心理描写も見事だし、これは熱演を通り越して激演!
激演ってのは、オレの中では最大級の誉め言葉だww
生活のために売春してる池脇千鶴も良い。
表情に「陰」が有るんだよなぁ。全編を通して「陰」を演じきってる。
これぞ・・・
ザ・女優!ww
って感じで、大激演だ。
この役を演じきれる女優はそうは居ないだろ。
綾野剛だって負けてない。
仕事を辞めて、毎日をダラダラ過ごす男を好演。
この人、『怒り』の時にも思ったんだけど、こういう「陰のある男」を演じれば最高に上手い。
この映画、綾野剛、菅田将暉、岩脇千鶴の演技対決とも言える傑作。
うん、傑作なのは間違いないんだけど・・・
クリスマスに観るような映画じゃないな。
ここで描かれてるのは、社会の底辺であえぐ人たちの・・・
負の連鎖!
良い映画を観た、とは思ってるけど、ほんの少しだけ後悔もしてるぞ。
普通に平日に見れば良かった・・・
いつものバイト君の下書きチェック

この映画、暗そう・・・

まぁ、明るくはないな
観た後で気分はドンヨリするし・・・

よく最後まで観ましたねぇ

綾野剛がカッコイイからな^^
菅田将暉もハジけてるし・・・

さすが、男しか見てないww

・・・・・・
この映画の雰囲気、あれに似てるな。
この映画も衝撃だったんだけど、『東京難民』って映画。
この映画のキャッチコピーは、たしか・・・
底辺より怖い、底なし。
堕ちたら最後。
だっけな・・・。
世の中、オレの知らない衝撃の世界はまだまだ多い・・・。








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