史実に基づく韓国映画『シルミド』の迫力/これは満足度高い映画!って話

第二次世界大戦後、朝鮮半島は38度線で分断されて二つの国家が成立。
その状況は戦後70年以上経った今も続いてるわけだけど、この南北分断を題材にした韓国映画は面白いものが多い。
『JSA』だとか『シュリ』なんてDVDで何度観ても楽しめる。これらの映画は、もちろん架空の話(フィクション)だけど、現実の世界では映画をも凌ぐような事件が起きてたそうで・・・。
amazonプライム・ビデオで配信されてた2003年製作の韓国映画『シルミド』は実際に起こった実尾島事件(シルミド事件)を題材にした映画。

って事で、今回は『シルミド』を観ての感想を軽く書いてみようか。

 

 

朝鮮半島で起こった政治がらみの事件っていうと、オレなんかは金大中事件をまっさきに思い出す。
1973年、大韓民国の民主活動家・政治家で大統領候補の金大中が、韓国中央情報部 (KCIA) により日本のホテルグランドパレスから拉致されて、船で連れ去られ、ソウルで軟禁状態にされた事件。
連日テレビのニュースで大騒ぎしてたし、オレはまだ年端も行かない子供だったけど思ったもんだ。

なんか知らんけど・・・

恐ろしい国!ww

テレビのニュースを観ても理解出来る歳じゃなかったけど、両親が話す内容を聞いたり、学校の教師が話すのを聞いて子供心に恐怖心にかられてたはず。
まぁ、「外国の偉い人を、外国の悪い人が勝手に日本から誘拐して船で韓国に連れてった」っていう程度の理解だったけどww

 

で、今回の映画『シルミド』だけど、この金大中事件に勝るとも劣らない事件を映画化してる。
この映画を観るまでは実尾島事件なんて聞いた事もなかったけど、いやぁ、さすが南北分断の半島、すごい事件が起きてたんだなと改めて実感。
映画の内容に触れる前に、軽く実尾島事件に触れておくと、

1971年8月23日に韓国において発生した反乱事件。北朝鮮への派遣のために編成された特殊部隊の兵士らが処遇への不満から反乱を起こし、最終的には韓国軍及び警察によって鎮圧された。

というもの。

反乱?

特殊部隊?

北朝鮮への派遣?

うん、これだけじゃ意味が解らんな。
この辺りの流れをわりと史実に沿う形で映画化したのが『シルミド』
どういう内容かというと・・・

1968年、北朝鮮による韓国大統領府襲撃未遂事件をきっかけに、韓国政府はその報復として死刑囚ら31人の男たちを”シルミド”という無人島に集め、極秘に金日成暗殺指令を下した。こうして31人は、その時の年月から名付けられた684部隊の特殊工作員として過酷な訓練を開始する。
彼らは目的を遂行するために、死傷者を出しながらも3年間厳しい訓練に耐え続けた。そして、生きた『殺人兵器』に育てられた彼らが北朝鮮への潜入を敢行しようとした矢先、劇的な南北和解ムードの到来により作戦が中断。
情報部は用済みになった部隊の抹殺を決意し、非情な命令を下した・・・。

というもの。
なにが凄いって・・・

実話!

実際に死刑囚や街のゴロツキ連中が集められたのかどうかは定かじゃないけど、民間人から隊員を募集したのは事実らしい(守る気のない条件で)
大統領府が襲撃されたから、いくら相手が気に入らないからといって、暗殺部隊を編成して無人島で訓練するって凄い。
この訓練の描写は鬼教官と訓練兵の対立軸で描いていて、韓国版『フルメタル・ジャケット』のような展開ww
まっ、ラスト近くでは鬼教官と訓練兵の間に奇妙な感情が芽生えたりするんだけど・・・。

 

殺人兵器となった特殊部隊員、いよいよ北朝鮮への潜入かという時に政治状況が一変。
政府が南北赤十字会談等の緊張緩和路線に舵を切る中、問題となって来るのがこの特殊部隊の存在。
上層部は秘密を守るために部隊の抹殺を図るわけだけど、逆に返り討ちに・・・。
隊員たちは島を脱出、大統領に直訴するためにバスを乗っ取ってソウルへ向かうって流れ。
実際の事件は、

1971年に金日成暗殺計画は撤回、部隊は存在しない事にされた。しかし、機密保持のため隊員が島を出ることは認められず、目的を見失った訓練が中止されることもなかったため、事実上幽閉されたような状態に置かれた隊員らの不満は増大していった。

って事だけど、概ね史実に沿って作られているし、実話だけが持つ迫力はそうとうなもんだな。
映画では、バスを乗っ取った部隊員たちと軍隊の銃撃戦が展開されるわけだけど、ここも史実に沿った演出をしてる。
最後は路上において銃撃戦となり、最期は手榴弾で自爆。これにより反乱した隊員のうち20名が死亡し、生き残った4名も軍法会議で死刑判決を受け、1972年に銃殺刑が執行されたって事だけど、この辺りも映画は史実に沿う形で描いてる。
wikiに実際の実尾島事件の画像が掲載されてるけど、映画でも同じような演出をしていた(けっこう忠実な描写だった)

©wiki

この映画を観るまでは実尾島事件なんて聞いた事もなかったけど、分断された半島っていろいろと凄い事が起こっていて驚く。
2003年12月に韓国で上映されると「長らく社会から封印されてきた歴史の事実が明かされた」として反響を呼び、過去の記録を塗り替える1000万人以上の観客動員数を記録したそうで、なるほど、たしかに見ごたえのある映画だった。

 

ラストシーン、政府高官のデスクの上に様々な報告書が届けられてるんだけど、実尾島事件のファイルと並んで南北赤十字会談の報告書が置かれてるのが印象的。
大切そうに扱われる赤十字のファイル、おざなりに扱われる実尾島事件のファイル・・・

何とも言えない気分!

2時間を超える映画だけど、途中でダレることもない秀作。
日本じゃこういう映画はなかなか出来ないだろうな(そもそも南北に分断されてないしww)
そんな事を考えた映画だった。

 

 

いつものバイト君の下書きチェック

バイト君
バイト君

お気に召したようでww

マサト
マサト

期待してなかったけど、良い映画だったわ
歴史の勉強にもなったしww

バイト君
バイト君

シルミド事件?

マサト
マサト

うむ
そんな事件なんか教科書にも載ってないからな

バイト君
バイト君

まぁ、日本が分断されてなくて良かったじゃないですかww

マサト
マサト

・・・・・・

バイト君
バイト君

分断されてたら、それこそ日本でも似たような事が・・・

マサト
マサト

・・・・・・

 

民族が分断されてるという特殊な状況は映画の題材としては最高に面白いのかもしれないな。
南北じゃなくても東西に分断されたドイツ、こちらにも見ごたえのあるあ映画は多いし・・・。『グッバイ、レーニン!』なんか最高の人間ドラマだと思ってる。

 

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