期待せずに観た映画が予想外に良いデキだと何だか得した気分になる。
その逆も真で、期待して観た映画が駄作だったりすると、超絶不愉快になるww
で、今回は前者・・・。
うちに通ってる子がオレにしつこく言ってたんだけどね。

この映画、絶対にオススメ!
観るべき!
まぁ、騙されたつもりで観てみた。
土曜日の深夜、いつものようにamazonプライム・ビデオで視聴・・・。
なるほどな、たしかにオススメされるだけの事はある映画だった(オジサンは少し泣いたぞww)
って事で、今回は2019年のアメリカ映画『ザ・ピーナッツバター・ファルコン』の感想を軽く書いてみようか。
こういう映画が2019年に公開されてたのは全然知らなかった。
もちろんタイトルも初めて聞いたんだけど『ザ・ピーナッツバター・ファルコン』ってタイトルだけじゃ、どんな映画なのかさっぱり見当がつかない。
うちの子からは何の予備知識も入れずに観るように念を押されてたし(変な先入観を持たないためらしい)、言われるままにどんな映画なのかも確認せずに視聴開始。
普段なら他の人のレビューなんかを読んで、ある程度の予備知識を入れておくんだけど・・・。
で、先にさっさとオレの感想を一言で書いておくと、
良い映画!
誤解されないように言っておくけど、感動した!とは言ってないぞ。
良い映画なのは確かだけど、感動させようとあの手この手を使ったお涙頂戴路線じゃない。自然と目頭が熱くなるような、何て言うか・・・素の人間の在りようを大袈裟な演出抜きで描いてる。
素の人間ってのは何か・・・。
オレがあれこれ書くよりもamazonプライム・ビデオに書かれてるこの映画の説明文を引用した方が早い。
老人の養護施設で暮らすダウン症の青年ザックは、子どもの頃から憧れていたプロレスラーの養成学校に入ることを夢見て、ある日施設を脱走する。一方、しっかり者の兄を亡くし孤独な毎日を送っていた漁師・タイラーは、他人の獲物を盗んでいたのがバレて、ボートに乗って逃げだす。ジョージア州サバンナ郊外を舞台に、偶然にも出会った二人の旅の辿り着く先は……?やがて、ザックを探してやってきた施設の看護師エレノアも加わって、知らない世界との新たな出会いに導かれ、彼らの旅は想像をもしていなかった冒険へと変化していく。
何も飾る事のないダウン症の青年ザック、彼こそが素の人間の在りようを表してる。
身寄りもなく老人介護施設で暮らすザック、ちょっとした犯罪を犯して逃走する羽目になったタイラー、脱走したザックを探す看護師のエレノア、この三人のロードムービー。
ザックと出会った当初、タイラーは思うように会話も進まず動作も鈍いザックを持て余す。それでもザックのひたむきさ、純真さに心を動かされてザックをプロレスラーの学校へ連れて行く事を約束。
そこへザックを捜索してる看護師エレノアが登場。
最初は何を考えてるか分からないタイラーに反感を覚えるエレノアだけど・・・。
って感じでストーリーは進むわけで、まぁ、ありがちな展開。
ラストは三人仲良くハッピーエンドって締め方だけど、ここに至るまでの描写に飾り気が無いのがオレの好み。
なにしろザックの姿が強烈。
施設から脱走するのは良いんだけど、パンツ一枚、裸足で脱走だもんな(しかも白のブリーフww)
映画の中盤までは白ブリーフ一枚で演じてるんだけど、この俳優さん(ザック・ゴッサーゲン)が上手い。
そりゃイケメン俳優がパンツ一枚で出ずっぱりなら見応えもあるだろうけど(別な意味でww)、ダウン症のザック青年は全然イケメンでもないし、体型だって小太り(むしろデブに近い)。
普通に会話もままならい成人男性がパンツ一枚で町をウロウロしてたら、タイラーじゃなくても持て余すだろうけど、心を通わせていく過程が凄く良い。
映画の中、ところどころ出てくる台詞もキラリと光るものがあって、オレの心の琴線に触れた(涙)
友達ってのは
自分で選べる家族さ
家族(身内)に見捨てられたザックに介護施設に入居してる老人が言うんだけど、最近は親ガチャって言葉も話題になってたし、いろいろ考えさせられる場面だったな。
この映画を観終わった後でレビューを確認してみたんだけど、概ね好意的なレビューが多い。
もちろん批判的なものもいくつか有るんだけど、例えば・・・リアリティが無いとかww
う~ん、こういう映画にリアリティを求めるのもどうかと思うんだがww
そりゃタイラーは犯罪を犯して追われる身だし、そのタイラーを「善人」として描いてる面はあるんだけど、そんな事を考えてたらそれこそドキュメンタリー映画しか観れなくなる。
映画なんて、そもそもが「作り物」なんだし、ドキュメンタリーにしたってカメラが回ってる事を写されてる人間が意識した時点で「作り物」になってしまうような気がする。リアリティを追求するなら、それこそ隠し撮りしか出来ないようなww
もちろんオレだって判ってる。
この映画で描かれてる事はリアリティがないし、現実的には起こりづらいだろうなって事。
でも・・・
映画の魅力は
リアリティだけじゃない!
この映画を観て心が温まったんだから満足してるぞ。
書き忘れてたけど、タイトルの『ザ・ピーナッツバター・ファルコン』ってのはザックのリングネーム。
う~ん、原題そのままじゃなくて、もうちょっと気の利いた邦題にしても良かったかもな(その方が映画の雰囲気が伝わるし)
いつものバイト君の下書きチェック

珍しく高評価ですねww

ダウン症を演じてる俳優が良いのだわ

デブのパンツ姿ですか?

アホか!
外見じゃなくて演技だわ

いつも外見で評価してるくせにww

・・・・・・
この映画、何となく『フォレスト・ガンプ/一期一会』と同じような匂いのする映画。
まぁ、あちらみたいに金をかけてる訳じゃないし、小品なんだけど内容的には負けてない。
そうそう、この映画を観て思いだしたのは映画『ギルバート・グレイプ』。
ジョニー・デップ、レオナルド・ディカプリオの主演だけど、知的障害のある少年をレオナルド・ディカプリオが熱演してて感動したな。
1993年の映画だけど、この映画がディカプリオの最高の演技だと思ってる。
もう一つ、ダウン症の少年との交流を描いた名作を紹介しておこうか。
『チョコレートドーナツ』という映画だけど、こちらは実話をもとにした映画で、ゲイのカップルが様々な苦労の末、ダウン症の子供を引き取るまでの物語。
こちらもジワリと目頭が熱くなる映画。






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