普段はAmazonプライム・ビデオやU-NEXTで映画を観る事が多いけど、話題になってる映画はなるべく映画館で観るようにしてる。
今回も話題になってる映画を観てきた。
どういう話題になってるかと言うと、外国映画で初めてアカデミー作品賞を受賞した映画って事で騒がれてる。作品賞だけじゃなく監督賞、脚本賞、国際長編映画賞も合わせて4部門で受賞してるんだから、プライム・ビデオで配信されるのを待ってられない。
どんな映画なのか一刻も早く観てみたい。
ほとんど予備知識を持たずに観る事にしたんだけど、外国映画で初めてのアカデミー作品賞ってのは、言い換えると初めてアメリカ以外の国の映画が作品賞を受賞したって事。
もちろん日本映画じゃない。どこの国の映画かというと・・・お隣韓国の映画だ。
韓国の映画で思い浮かぶのは『JSA』とか『シュリ』。どちらの映画もなかなかのデキでオレも大いに評価してる映画なんだけど、アカデミー賞を獲ったって言うんだから、今回の映画も大いに期待できそう。
って事で、今回は『パラサイト 半地下の家族』を観ての率直な感想を書いてみようか。
やって来たのはいつもの映画館。
仕事の合い間に観る事にして15時55分からの上映で席を予約。
土曜日という事もあるんだろうけど、かなりの人混み。
いよいよスクリーンへ入場開始。
見たところ7割方は席が埋まってるようだ。この前、訳の分からん映画を観に来た時は観客はオレ一人、貸し切り状態だった事を考えると、この映画の注目度は段違いに高い事がわかる。
この映画館、本編が始まるまでに10分以上、地域の病院だとか土建屋のCMを流してくれる。そんなもん客にとっては迷惑でしかないけど、まぁ、決まり事なんだろうからジッと我慢。ワクワクしながら本編が始まるのを待つぞ・・・。
さっ、場内の明かりが完全に落ちた。
いよいよ本編のスタートだ。
ほとんど予備知識を持たないままスクリーンに向かったんだけど、この映画がどういうストーリーなのかを公式サイトの文章から少し引用すると・・・
計画性も仕事もないが楽天的な父キム・ギテク。そんな甲斐性なしの夫に強くあたる母チュンスク。大学受験に落ち続け、若さも能力も持て余している息子ギウ。美大を目指すが上手くいかず、予備校に通うお金もない娘ギジョン… しがない内職で日々を繋ぐ彼らは、“ 半地下住宅”で 暮らす貧しい4人家族だ。
“半地下”の家は、暮らしにくい。窓を開ければ、路上で散布される消毒剤が入ってくる。電波が悪い。Wi-Fiも弱い。水圧が低いからトイレが家の一番高い位置に鎮座している。家族全員、ただただ“普通の暮らし”がしたい。受験経験は豊富だが学歴のないギウは、ある時、エリート大学生の友人から留学中の代打を頼まれる。“受験のプロ”のギウが向かった先は高台の大豪邸だった——。
一家の心を掴んだギウは、続いて妹のギジョンを家庭教師として紹介する。更に、妹のギジョンはある仕掛けをして・・・“半地下住宅”で暮らすキム一家と、“ 高台の豪邸”で暮らす一家。この相反する2つの家族が交差した先に、想像を遥かに超える衝撃の光景が広がっていく——。
ここら辺りまでが映画の1/3ぐらいまでの流れ。
この後、いろいろと意表を突く仕掛けもあるんだけど、いつものように先にオレの感想を書いておこう。
最後まで観終わっての感想だけど、この映画・・・
胸くそが悪い!
引用したストーリは映画全体の1/3ぐらいまでの流れだけど、映画が始まって30分もしないうちに胸がムカムカしてきた。
何が気に入らないって、半地下で暮らすこの4人家族にまったく感情移入できないから。
4人が4人とも何の努力もしない、ただガミガミと騒がしく暮らしてるのだ。友人の代役で金持ちのお嬢さんの家庭教師に行く場面からして好みじゃない。いろいろ書類を偽造して名門大学の学生に成りすますわけで・・・。
その手引きで妹も金持ち一家の家庭教師になるんだけど、不細工なくせに悪知恵だけはあるような女で観ていて不愉快極まりない。母親もガミガミと煩いだけだし、父親なんかただの能無しにしか見えない。父親は運転手、母親は家政婦として金持ちの家に雇われるようになるんだけど、その手口もなぁ。
オレに言わせれば、この4人家族・・・
ただの犯罪者家族!
そりゃ映画での事だから、このロクでもない家族が金持ちの家に取り入る様子をデフォルメ気味に描いてるんだろうけど、映画云々の前に、オレはこういう人間が嫌いなんだから仕方ない。
感情移入できなくて当然だろww
中盤を過ぎると映画は加速度をましてハラハラドキドキの展開になる。
母親を家政婦として迎え入れるために古くから居る家政婦を追い出すんだけど、この家政婦もなかなかクセのある人物で・・・。
ネタバレしないのがオレのブログの書き方なんで、詳しくは書けないけど、嵐の夜、この家政婦が訪ねてくる。家政婦はインターフォン越しに言うんだけどね、
忘れものを取りにきました
その忘れものってのが・・・。
うん、この忘れものがオレにとって一番の驚きだったな。
中盤でこの映画一番のサプライズが有ったわけで、残りの後半は普通の映画。まだ観てない人にはけっこうなサプライズになると思うけど、後半の流れはいたって普通すぎて面白みに欠けるんだよなぁ。
金持ち家族の小さな息子が重要な役どころなんだけど、いろいろと伏線も用意されてる。
彼が描いた絵、本人は幽霊を描いたと言ってる絵なんだけど(まわりの大人は落書きとしか思ってない)、実はこの絵に描かれてたのは・・・。もうほとんどネタバレしそうなギリギリww
「匂い」もこの映画では重要なキーになってる。予期しなかった出来事からソファの下に隠れる半地下の貧乏家族だけど、そのソファの上でセックスをする金持ち夫婦。そこで夫婦は「匂い」について語るんだけど、、映画の後半、惨劇の渦中で金持ち家族の父親が「匂い」を想起させる行動をとってしまう。すると、半地下で暮らす貧乏家族の父親は・・・。
この映画、いろいろ工夫してるのはわかる。
「石」の使い方だって何かを象徴してるようで意味深だし、大雨の夜、体育館に避難した父親が息子に語る「計画」についても、深い意味を汲み取れるような気がする。
だけど、やっぱり・・・
好きじゃない!ww
だって、普通に考えれば、この半地下で暮らす家族、ただのロクでもない犯罪者集団だろ。
そんなものに感情移入できない。
感情移入させるような描写が有ったのかもしれないけど、あいにくオレには刺さらなかったんだろうな。
映画館で金を払って観たけど、う~ん、この気分は何なんだろう。
金を返せ!
とまでは言わないけど、なんかシックリ来ない。
ラストだって、オレの好みじゃないし・・・。
でね、何が気に入らないのか考えてみた。
なんとなく「それが原因じゃないか?」ってのがあるんだけど、この『パラサイト 半地下の家族』って映画、
格調高くない!ww
犯罪者を描いた映画はたくさんあるけど、例えば『死刑台のエレベーター』とか『第三の男』とか、あの辺と比べると、まったく格調高くないのだ。
アカデミー作品賞を受賞って言うから、どんな格調高い映画かと期待したけど、出てきたのは怠惰で悪知恵だけは働く家族だろ。オレの性格だと、こういう人間を見ると胸クソが悪くなるからなぁww
百歩譲って格調云々は置いておくとしても、映画を観てる間のハラハラドキドキ感も希薄だし、胸に迫るものも無い。
ホントに良い映画ってのは、何年経っても観た人の記憶から消えない映画だと思うけど、この映画は1~2年もすれば「あ~、そんな映画も有ったな」ってレベルだと思ってる。
少なくとも、1年後のオレの頭には欠片も残らないだろうと予想。
こういう映画がアカデミー作品賞を獲るんだから、いよいよアカデミー賞の値打ちも地に落ちたな(まっ、映画会社は宣伝になるから大々的にアカデミー賞を押し出すだろうけど)。
うがった見方をすれば、昨今は多様性がどうとか批判され続けてたアカデミー賞だけど、それをかわす意味でも初めての外国映画の受賞は効果あるかもしれない。
いつものバイト君の下書きチェック

ボロカスに書いてるww

そこまで酷くないだろ
正直な気持ちを書いただけだわ^^

・・・・・・

この映画を観て、あの家族を思い出したぞ

あの家族?

ビッグダディの大家族だww

・・・・・・

なんかさ・・・
あの家族と雰囲気が似てるからな
もちろん大嫌いな雰囲気だけどww

・・・・・・
いや、ほんと期待してたんだけどなぁ。
かりにもアカデミー賞作品賞だろ、
どんだけ泣かせてくれるんだろうか?
とか、
どんだけドキドキさせてくれるんだろうか?
って思ってたんだけど、見事に期待ハズレ。
同じ韓国映画でも『シュリ』の方がハラハラさせてくれるし、『JSA』の方が泣かせてくれる。
もちろん格調の高さで言えば『死刑台のエレベーター』や『第三の男』の方が比べ物にならないぐらい上質。
まっ、映画なんて人それぞれの好みもあるし、この『パラサイト 半地下の家族』を手放しでベタ褒めする人が居る事も理解してるけどな。








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