【読書】これを読めばバーに行きたくなる!?村上春樹『もし僕らのことばがウィスキーであったなら』

最近は自宅でウイスキーばかり飲んでる。
どの銘柄を飲むかはその日の気分で決めるし、、ハイボールにするかオンザロックにするか、それともストレートでグイッと飲むかもその時の気分次第。
で、唐突だけど村上春樹。
村上春樹の小説には音楽と酒が良く出てくるけど、ウイスキーの事を書いたエッセイが有ると聞いた。しかもシングル・モルトに特化したエッセイだとか・・・。
どんなエッセイなのか気になったので買ってきた。

って事で、今回は村上春樹のエッセイ『もし僕らのことばがウィスキーであったなら』を読んでの感想を軽く書いてみようか。

 

 

以前、よく通ってたバーのマスターが言ってたけど「村上春樹を読んでるとカッコ良く見える」らしい。
どういう根拠でそんな事を言ってたのか覚えてないけど、まぁ、そこら辺のラノベを読むよりはカッコ良く見えるような気もするww
オレは村上春樹の作品は好きでも嫌いでもないけど、彼の小説の持つ空気感みたいなものは心地よいと思ってる。透明感のある、どこか現実じゃないような世界、たまにそういう世界に触れたくなった時に村上春樹を読むようにしてるけど、はたして今回のエッセイはどうだろうか。
で、買ってきたのが、こちら・・・

驚いたんだけど、この文庫本、かなりのページを写真が占めてる(1/3ぐらい)
撮影者は村上春樹の奥様という事だけど、どれも現地での息遣いが伝わって来るような写真。
肝心の文章の方はどうなのか、文庫本の裏表紙の紹介文を引用すると・・・

シングル・モルトを味わうべく訪れたアイラ島。そこで授けられた「アイラ的哲学」とは? 『ユリシーズ』のごとく、奥が深いアイルランドのパブで、老人はどのようにしてタラモア・デューを飲んでいたのか? 蒸溜所をたずね、パブをはしごする。飲む、また飲む。二大聖地で出会った忘れがたきウィスキー、そして、たしかな誇りと喜びをもって生きる人々――。芳醇かつ静謐なエッセイ。

このエッセイはシングル・モルトの聖地アイラ島とアイルランドを旅行した紀行文とも言える内容。
村上春樹も「前書きのようなものとして」の中で書いてるけど、これは「ウィスキーの匂いのする小さな旅の本」だった。

 

1時間もあれば読める内容だったけど、この本はホントに「ウィスキーの匂い」を感じる事ができる本だった。
もちろん文庫本からウィスキーの匂いがするわけない。ここに描かれてる風景、街の佇まい、旅の様子から「ウィスキーの匂い」がしてくる(感じになる本)
この本・・・

気に入った!ww

普段は読み終わった本は一定数貯まると古本屋で売ってるけど、この本はずっと傍に置いておきたい。

しかし、村上春樹が書くとどうして普通の街が魅力的に感じられるんだろな。
アイラ島やアイルランドの片田舎もムチャクチャ魅力的に思えてくる。
レンタカー(日産サニー)でのドライブ、街のバーでのひと時、どれもこれもがお洒落。
村上春樹の文章に花を添えてるのが奥様撮影の写真。
これも良い。
文章と写真が見事にマッチしてる(さすが夫婦ww)
こういう本を読むと、俺も・・・

バーに行きたくなる!ww

ここで言うバーってのは本場アイルランドに有るようなパブ(日本のバーには無い雰囲気がカッコイイ)
この辺りの事はまた別な機会に書くかもだけど、本書にはこういう記述がある。

でも経験的に言って、酒というのは、それがどんな酒であっても、その産地で飲むのがいちばんうまいような気がする。それが造られた場所に近ければ近いほどいい。
ワインももちろんそうだし、日本酒もそうだ。ビールだってそうだ。そこから離れれば離れるほど、その酒を成立せしめている何かがちょっとずつ薄らいでいくように感じられる。
よく言われるように、「うまい酒は旅をしない」のだ。

うまい酒は旅をしない!

だから人間の方が旅をする、というわけか・・・。
う~ん、オレもアイラ島でシングル・モルトを飲みたいww
この本にはいくつかのウィスキーが登場するし、蒸留所を訪ねた時の様子も書かれてる。
本書に登場するウィスキーはアードベッグ、ボウモア、ラガヴーリン、ラフロイグ、タラモアデユー等々だけど、「正露丸の匂い」のするボウモアやラフロイグもむちゃくちゃ美味しそうに思えてくる。
う~ん、やっぱり現地で飲むと味も違うんだろうな(行きたい!)

 

 

いつものバイト君の下書きチェック

バイト君
バイト君

アイラ島に行きたいんですか?

マサト
マサト

うむ
あそこらのパブでラフロイグを飲んでみたいわ

バイト君
バイト君

前は正露丸みたいな匂いって怒ってなかったですか?

マサト
マサト

現地で飲むと旨いんだってば!

バイト君
バイト君

どこで飲んでも匂いは変わらないんじゃ?

マサト
マサト

うっさいな
うまい酒は旅をしないから人間が旅をするんだわ

バイト君
バイト君

・・・・・・

 

うちの本棚、よほど気に入った本しか並べないんだけど、この本はさっそく本棚に並べた。
てか、オレには「正露丸の匂い」に感じられるアイラ島のシングル・モルトだけど、村上春樹は本書でこんな事も書いてる。

一くち飲んだらあなたは、「これはいったいなんだ?」とあるいは驚かれるかもしれない。でも二くち目には「うん、ちょっと変わってるけど、悪くないじゃないか」と思われるかもしれない。もしそうだとしたら、あなたは━かなりの確率で断言できることだけれど━三くち目にはきっと、アイラ・シングルモルトのファンになってしまうだろう。僕もまさにそのとおりの手順を踏んだ。

たしかに味は不味くないと思ってる(匂いはアレだけどww)
現地で飲めば匂いも気にならないかもしれないな。

 

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