鉄道オタクの事を鉄ちゃんとか鉄オタと呼んだりするらしいけど、この鉄道オタクもいろんな種類があるそうで、列車の写真を撮る事を楽しむ撮り鉄、実際に乗る事を楽しむ乗り鉄、車両の分類・編成・内装の研究を楽しむ車両鉄、駅のスタンプを押す事を楽しむ押し鉄・・・
なんだかんだで凄い数の種類に分類されるそうだ。
で、今年の4月から来てるうちの新人バイト(男子学生)なんだけど、これがけっこうな乗り鉄。四国から三重県の大学に来てる子だけど、すでにJR全線を制覇したっていう猛者ww
この前、こんな会話をしたんだけどね・・・
新人バイト:名松線が復旧してから乗りました?
そんな田舎路線、三重県に来てから一度も乗った事ないわ!
新人バイト:三重県民のくせに乗ってください!
あそこは、北海道や九州からも乗りに来るんですから!
マジ?
あんなクソ田舎、どこがエエんだ?
新人バイト:田舎だから良いんです!
あんなとこ、用事がある時は車で行くわ^^
新人バイト:それじゃ意味ない!
乗ってみたら、鉄道の面白さがわかりますから・・・
乗るべき!(怒)
・・・・・・
なんか、鉄道の事になるとすごいエキサイトされたぞ。
鉄道の面白さって言われても、オレなんか学生時代にブルートレインの車内販売やら食堂車でバイトしてたけど、特に面白いって思った事は無かった。
だけど、新人バイトは鉄道に関して熱弁を奮ってる・・・。
まぁ、そこまで言うなら乗ってやろうじゃないか・・・
って事で、今回の話は名松線に乗ってみたって話。
まずは名松線について軽く説明しておくか・・・。
と言っても、ほとんど新人バイトの受け売りだけどなww
名松線と書いて「めいしょうせん」。
元々は名張市と松阪市を結ぶ計画だったので、両市の頭文字をとって「名松線」って名前になったんだけど、計画はいつのまにか頓挫、現在は松阪駅~伊勢奥津駅間の43.5kmを80分で結ぶローカル線。駅数は15で、もちろん各駅停車だ。
伊勢奥津と書いて(いせおきつ)と読むんだけど、起点の松阪駅から終点の伊勢奥津駅までの運賃は840円。
この路線の特徴は・・・
雲出川(くもずがわ)の渓流の風景!
今回、初めて乗る名松線だけど、この雲出川の風景を楽しもう!って目的。
この路線、平成21年の台風で40カ所以上で土砂崩れが発生して、かなりの被害が出たんだけどね。当時はテレビでも盛んに報道されてた。
途中の家城駅~終点の伊勢奥津駅の間で不通となってしまって、しばらくは代行バスで運用されてたんだけど、平成28年の春、6年半ぶりに全線復旧したものだ。
この復旧の時も大々的に報道されたのを覚えてるけど、元から鉄道には興味が無かったので、ふ~ん・・・って感じでニュースを眺めてるだけだったなww
オレは関心ないんだけど、地元のロカール局はしょっちゅう名松線の紹介してるし、wikiさんによると、
美杉地域では復旧を地域活性化につなげようと、住民団体がウォーキングツアーを主催し、津市が伊勢奥津駅から観光地を巡る無料バスを休日に運行した。
って書かれてる。
まぁ、市をあげてバックアップしてる事になるんだろうな。
名松線にまつわる能書きをいろいろ書いててもつまらない。
オレの名松線の体験を書いてみようか・・・。
まずは起点となる松阪駅に車を止めて出発。
松阪牛で有名な松阪駅だな。
うん、あらかじめ聞いていたんだけどね・・・
あら竹で駅弁を買って列車で食べると旨い!
あら竹ってのは、有名な駅弁屋さんで、さすが松阪、いろいろと牛肉を使った弁当が有名なのだ。下は千円台から、上は目ん玉が飛び出るような値段の弁当もある。
弁当を買おうと思ってたけど、渋滞のせいで松阪駅に到着したのがギリギリ(涙)
9時38分発を逃すと、次は11時33分まで無い・・・。
名松線のホームは階段を上がって降りて・・・つまり向こう側のホーム・・・。
とてもじゃないけどチマチマと弁当を選んでる暇はない。
ダッシュでホームの階段を駆け上がるぞ。
5番線にはすでに列車が待機中だ。
予想通り一両・・・。
とりあえず記念に一枚だけ撮ってみたけど、オレにとっては見慣れた車両だ。
車両鉄と言われる人なら、
おお!
キハ〇〇系だ!
なんて喜ぶところなんだろうけど、この形といい色といい、三重県のJRを見慣れてるオレには何の感慨もないww
というか、列車に乗り込んで驚いたんだけど・・・
ホントに鉄道オタクが居た!
下は中学生みたいな子から、上はオレと同年代ぐらいまで、5人ぐらい乗ってたぞ。
なんで鉄道オタクってわかるかって言うと、みんな首からカメラをぶら下げてるww
それも高そうなカメラだ(オレなんかスマホで写真撮ってるのにww)
そんな彼らは、カメラ片手に列車を出たり入ったりしてる。いろんな角度から写真を撮りまくってた。止まってる列車をバシャバシャ写真に撮るなんて、鉄道マニアしか居ないだろ。
てか、今日は平日だぞ!
こんな所で写真撮ってて良いのか!?
他人事ながら気になるww
まぁ、オレも同じ列車に乗ってるんだけど・・・。
中学生っぽい子は、しきりにカメラを点検しては写真撮ってるけど、
お前、宿題やったのか!?ww
中高生を見るとどうしても学業の方が気になるのだ。
乗客はオレを含めて10人ぐらいか・・・。
鉄道オタクの人の他は、地元民丸出しの婆ちゃんが居る程度。
4人掛けの座席を確保できたんで、そこへ腰を下ろした。
さあ、いよいよ出発・・・。
松阪駅を定刻に出発した列車は、トコトコ走り出した。
最初のうちは普通に郊外を走ってるんだけど、15分もするとなかなか景色の良いところを走りはじめた。
なるほど、のどかな風景で、まぁ、人気の路線ってのはわかる気がする。
ってか,、鉄道マニアの人って・・・
撮影ポイントを予習してるの?
右の車窓に景色の良いところがあれば右の車窓からカメラを構えてる。
で、左の車窓に景色の良い所が出てくれば、今度はゾロゾロと左の車窓に移動してカメラを構えてる・・・。
オレも真似して右の車窓から撮ってみたけど、こんなもん・・・
いつ何が現れるか予習してないと、とてもじゃないけど良い写真は撮れないだろ(泣)
まぁ、それぞれが好き勝手に写真を撮ってるという、なんとも奇妙な車内風景だ。
そうそう、約1名は運転席の隣に陣取って、前方の景色を撮りまくってた。
途中、家城駅で10分少々の停車。(反対列車と行違うためらしい)
すると、驚いた事に、鉄オタの人たちはゾロゾロと下車。
何でここで降りるんだ?
終点まで行かないのか!?
さすがに気になるww
中学生っぽい子に聞いてみたぞ。
ね、何でみんな降りるん?
ここ、何か有るん?^^
名松線の列車が並んでるところを撮るんです^^
なるほどな・・・。
列者が並んでるってのは、マニアの人にとっては、なかなか重要なポイントらしい。
オレも撮ってみたww
さて、出発の時間だ・・・。
この駅からはオバサンのグループと高校生のグループが乗って来た。
どちらも観光で来てるのは明らかだな。カメラを持ってキャッキャッと騒いでるし・・・。
みんな車窓からの景色を撮るのに忙しいみたいだ。
まぁ、オレは外の景色を眺めながら、ノンビリと列車に揺られてた。
11時2分、終点・伊勢奥津駅(いせおきつえき)に到着。
列車を降りて、こじんまりとした駅舎(建て替えたらしいけど)に入るとこんなモノが・・・。
駅スタンプ!
さきほどの中学生、ノートを広げて懸命にスタンプを押してる。
ちょっと見せてもらったんだけど、すごい数のスタンプだ。
こんなのを見ると、オレもスタンプが欲しい。とは言っても、ノートなんか持って来てないし・・・。リュックの中に有るのは・・・
御朱印帳!ww
まさか御朱印帳に駅のスタンプを押すわけにもいかないだろ。それこそバチが当たりそうで怖いww
諦めたぞ(泣)
この伊勢奥津駅の見どころ・・・あらかじめ新人バイトに聞いてたんだけど、SLの給水塔。もちろんSLが走ってた頃の遺物だけど、地元の人の要望で今も残されてるそうだ。
てか、時間は12時過ぎ・・・。
お腹が空いてきた。
当初の予定ではあら竹で駅弁を買って食べる予定だったけど、計画倒れになったし・・・。
どこかメシを食えるところ無いか?
休憩所はあるけど、喫茶店はおろか食堂さえも無い(涙)
さいわいリュックには水筒が入ってるけど、お茶じゃ腹は太らんぞ。
時刻表を確認すると、次の松阪行きは13時6分・・・。
中学生と話したり写真を撮ってる間に乗って来た列車は松阪に向かって出た後だった。
今から1時間半も待ってられない。
こういう時はプロに聞くに限る。
新人バイトに電話だ。
ぉぃ、伊勢奥津に着いたけど、何も無いやんか!(涙)
腹が減った!
新人バイト:駅弁、買ってないんですか?
時間がギリで買えなかったのだわ・・・
新人バイト:・・・・・・
これ、次の電車まで1時間半もあるがな!
どうすりゃエエんだ?(泣)
新人バイト:それなら、良い作戦が有ります!
一駅歩いて、比津駅から乗れば時間潰しになります^^
歩くのかよ?
新人バイト:その駅、名松線の中でも秘境駅で有名だし、話のタネになりますから^^
オレは単純なんでね、秘境駅とか聞くと行ってみたくなる。所さんの番組でも秘境駅のコーナーが有るし、あの番組は面白く観てるのだ。
歩いて一駅なら、まぁ、次の電車には間に合うだろうし、行ってみることにしたぞ。
うん、これが大きな間違いのもとだったww
まずはスマホを取り出してGoogleマップを起動。
おおまかな道順を確認だ。
地図によると、距離は3.9km、徒歩で50分の距離らしい。
うん、これなら次の列車に間に合う。
時間つぶしに歩くぞ!
てか、ホントに何もない所だ・・・。
陽射しは暑いし、汗がダラダラと出てくる。
水筒のお茶も飲みほしてしまった。
比津駅に向かってトコトコと歩いてるけど自販機なんて影も形もない(泣)
真剣に喉が乾いてきた・・・。
飲み物はない・・・。
もう、踏ん張って歩くだけだ(涙)
歩いてるとクソ暑いんだけど、川のそばを歩いてる時は、なんとなく涼しいんだよな。
川のせせらぎが心地よい。
黙々と足を前に進めるだけ・・・。
ふと思い出したんだけど、この美杉地区、映画の舞台になってるんだよね。
三浦しをんの『神去なあなあ日常』って小説だけど、染谷将太主演で『WOOD JOB!〜神去なあなあ日常〜』って映画になってる(2014年公開)。
嫌々ながらも林業に従事する事になった青年の成長物語だけど、この映画、けっこう良く出来ていて、オレのお気に入りなのだ。
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で、映画の冒頭だけど、染谷将太が名松線に揺られて到着するんだけど・・・
あまりの田舎っぷりに度肝を抜かれるってシーンが印象に残ってるぞ。
それにしても暑い・・・。
比津駅に向かう道、何気に坂道だしキツいじゃないか。
てか、なかなか到着しない。
まだかよ!?
もう足がクタクタ。
どこかに座りたいけど、ベンチなんか有るわけもない。
その辺の道端に座りたいけど、こんなとこ、ヘビとか出てきそう(涙)
座る事もできないし、歩くしかない・・・。
というか、さっきからお腹の調子が悪い。
お茶の飲みすぎが原因だろうけど、ウ〇コしたい気分だ。
嫌な思い出が頭をよぎる・・・。
駅はまだか!?
ますます汗が出てくる。
この汗は、暑さだけが原因じゃない(泣)
Googleマップで確認してみた。
・・・・・・
・・・・・・
通り過ぎてる!
いつの間に通り過ぎたんだ(涙)
マップを拡大して確認してみると・・・
この駅、通りに面してない!
道路から細い道を上がったところにあるらしい。
こんなのGoogleマップが無かったら、見つけられないじゃないか。
こっちは、もうウ〇コが漏れそうでヒィヒィ言ってるのに、最後の力を振り絞ってやっと比津駅に到着。
で、これが・・・
比津駅・・・。
・・・・・・
とてもじゃないけど駅に見えない・・・。
ホーム側から見るとこんな感じだ。
通りから細い道を上がったところに有るんだけど、これ、普通に通り過ぎるだろ。
言いたい事はたくさん有るけど、文句ばかり言ってる場合じゃない。
トイレを探さないとだ。
駅舎(というより、ただの待合室)に行ってみたけど、トイレなんか無い。
だた、雨露をしのぐ屋根があるだけ・・・。
お腹の具合は限界に近いのに、ここでトイレが無かったら最悪。
血走った目で周囲を見渡すと・・・
こんなのが有りました。
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
これ、工事現場とかに置いてるやつだろ!
かりにもJRの路線なのに、トイレぐらい普通のタイプのものを設置してくれ(泣)
とは言っても、ここにはこのトイレしか無いし、使ったぞ・・・。
息を止めて個室に入った!(涙)
そうこうしてるうちに松阪行きの電車がやって来た。
さっさと乗って松阪に帰るぞ。
いやぁ、秘境駅とは聞いたけど、なんていうか・・・
オレには無理!ww
炎天下の中、歩き疲れて足がガクガクだ(泣)
帰りの電車ではほとんど寝てた。
でね、家城駅で10分の停車の間に、忘れてたことを思い出した。
今日のためにねんどろいどの及川君を連れてきたんだった。
急いで電車を降りて及川君を撮影だ。
帰りの家城駅でも鉄道マニアの人たちがカメラを構えてたけど、この家城駅、鉄道の駅というより・・・
公民館にしか見えない!ww
まぁ、なんだかんだで名松線に乗ってみたけど、うん、オレはもう満足ww
そうそう、駅でスタンプを押してた中学生、どこから来たのか聞いたら尼崎って・・・。
それって兵庫県じゃないのか?
すごい熱意に脱帽だな。
そういえば鉄道マニアたちが車窓からの風景を録画したりしてたので、オレも負けじと動画を撮ってみたんだった。
名松線に乗ってみた!~テスト動画~
いつものバイト君の下書きチェック

遊び疲れて仕事を休むとか・・・

遊びじゃない!
歩き疲れたのだわ(泣)

調子に乗って、どこでも行くから・・・

まさか、駅を通り過ぎてるとは・・・・

そのまま夜になれば面白かったのに!ww

・・・・・・





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