映画はよく観てるけどアニメ映画は余程の事じゃない限り観ない。
別にアニメ映画を毛嫌いしてるわけじゃないけど、アニメよりも実物の人間の演技を観たいだけで、何か映画を観るとなるとどうしてもアニメは後回しになってしまう。
そんなオレにうちに通ってる生徒がアニメ映画をオススメしてきた・・・。

『言の葉の庭』って映画、知ってます?

コトノハ?
何だ、それは・・・

この前、プライム・ビデオで観たけど良かったですよ^^

ほぉほぉ
どんな映画なんだ?

新海誠監督のアニメです^^

アニメかよぉ・・・

・・・・・・

アニメはあんま観ないのだわ

新海誠監督ですよ?

名前は聞いた事あるけど、興味ないのぉ

・・・・・・

・・・・・・

マサトさんの好きな短歌も出てくるんですけど

短歌!

映画のモチーフになってます
オススメの映画です!^^
って会話があった。
そりゃ、オレだって新海誠の名前は聞いた事あるし、『君の名は。』とか『天気の子』の監督だって事は知ってるけど、うん、この人の作品は見たことが無い。
なにしろアニメよりも実物の人間の演技を優先で観てるしww
とは言うものの、短歌が映画のモチーフになってると聞くと気になり過ぎる。
1時間に満たない映画だし、観てみる事にした。
って事で、今回は心の汚れたオレが『言の葉の庭』を観ての感想を軽く書いてみようか。
新海誠監督の作品を観るのは初めてだし、そもそもアニメ映画自体すごい久々に観る。
平日の夜中、amazonプライム・ビデオで視聴開始。
短歌がモチーフになってるそうだし、どんな映画なのかちょっとワクワク。
で、いつものように先にオレの感想を書いてしまうと・・・
良い映画!
だけど・・・
うん、良い映画だとは思うんだけど・・・
オレにはちょっと微妙かも!ww
今を時めく新海誠監督だし、さすがに上手いとは思うけど、う~ん、何て言うか、とにかく微妙。
これ、オレの心が汚れきってるからなんだろうけど、この映画、あれこれと下世話な事を想像してしまう。
どういう映画なのかを簡単に書くと、靴職人を目指す高校生のタカオと彼の高校の古典の教師ユキノの恋物語。
雨の日だけ庭園で逢うようになった二人だけど、タカオの方はユキノが自分が通う高校の教師とは知らないわけで・・・。
何だかんだいろいろあって、タカオがユキノへの恋心を自覚した頃に、彼女が自分の高校の教師だという事を知り・・・。
で、またまたいろいろあって、タカオが涙ながらに自分の気持ちをユキノへぶつけて、その真っすぐな想いに心を打たれたユキノは・・・。
って流れ。
このアニメ、実写かと思うような精緻な描写も多いし、BGVとして流しても充分に通用するほどの綺麗さ。
そこへもってきて、一途な男子高校生と女性教師の恋。
絵作りも良いし、ストーリーも良いし、間違いなく良い映画。
だけど、心の汚れてるオレは思ってしまう・・・。
例えばマンションの階段でのシーンだけど、タカオとユキノは思いをぶつけ合って抱き合う。映画ではこの後、場面が変わるわけだけど(いきなり季節が変わってエンドロールww)
オレは思ったぞ・・・
この二人・・・
セックスしたんかな?ww
そりゃ、この手のアニメにそういうシーンが出てくるわけもないけど、抱き合ったシーンからいきなり季節が飛んでエンドロールになると、オレは気になって仕方ない。
話の流れ的には「ヤッてる」ような気もするし、「ヤッてない」ようにも見えるし、う~ん、どうなんだろうな。
そもそもタカオだってユキノへの恋心を自覚した頃は、晴れの日が続いて逢えない日が続いてたわけだろ。一人で悶々としてるのは良いとして、そこはやっぱり「ヤリたい盛り」のお年頃・・・どうしてたんだろなとか、考えだしたら止まらなくなったww
まぁ、新海誠監督の映画を観てこんな事を考える人もあまりいな居ないだろうけど・・・。
たしかに短歌は効果的に使われてた。
二人の気持ちを短歌に託して伝え合うってのは、まるで平安時代のようだけど、それをこの時代にやってるのがお洒落。
雷神(なるかみ)の
少し響(とよ)みて
さし曇り
雨も降らぬか
君を留めむ
最初にユキノがタカオに向けて詠んだ万葉集の歌だけど、意味は「雷が鳴り雨が降ってくれれば、あなたをこの場に引き留める事ができるのに」。
タカオは言ってる事の意味が解らずポカンとしてるんだけど、映画の後半では万葉集の中の歌を返す。
雷神(なるかみ)の
少し響(とよ)みて
降らずとも
我は留らぬ
妹し留めば
この歌の意味は「たとえ雷が鳴らくても、雨が降らなくても、あなたが引き留めるなら僕はここにいる」。
激しすぎる!
これ、激しすぎる熱情だろ。
こんなに激しい熱情で歌をやりとりする二人・・・。
こんな二人が「セックスしてない」とはオレには思えないww
この映画、二人の将来は観る人の判断に任せる形で終わってるけど、う~ん、この辺りも微妙にオレの好みとはちょっと違う。
まっ、余韻を残すって意味では良いんだろうけど・・・。
この映画のラスト、タカオとユキノの心情は分からないけど、オレはこんな心情なんじゃないかと思ってる。
瀬をはやみ
岩にせかるる
滝川の
われても末に
あはむとぞ思ふ
百人一首の中の歌だけど、「川の流れが早く、岩で急流がふたつに分かれても、またひとつになるように、今はたとえ離れていても、後にはきっと結ばれるものと願っています」。
良い映画なのは間違いないし、新海誠監督の他の作品が気になってきた。
今さらだけど『君の名は。』とか『天気の子』を観てみようかと思ってるぞ。
いつものバイト君の下書きチェック

アニメを観ながら何考えてるんですか!ww

だって、あの流れならセックスしてると思うだろ~が

・・・・・・

それこそ禁断の恋!

他に考える事ないんですか?

特に思い浮かばんww

・・・・・・
そうそう、この記事を書くにあたってGoogleで『言の葉の庭』の事を少し調べてみようと思ったわけ。
で、検索窓に「言の葉の庭」って入力したら、オートコンプリート機能で「気持ち悪い」って出てきた・・・。
う~ん、この映画をそういう風にみてる人も居るのかとちょっと驚いた。
まぁ、この手の映画って「わかる人だけわかれば良い」ってスタイルのものも多いし、その辺の受け取り方は千差万別。
そういうオレもこの映画の良さを「わかってない」んだろうけどな(別に無理してわかろうとも思ってないけど)
ちなみにオレは現代短歌も好きなんだけど、現代短歌の旗手、穂村弘さんの・・・
終バスに
ふたりは眠る
紫の
<降りますランプ>に
取り囲まれて
最高にムードがあって良い歌だと思ってる。






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