今年のアカデミー主演女優賞はレニー・ゼルウィガーが受賞したんだけど、対象となった映画は『ジュディ 虹の彼方に』。
ジュディってのは往年のハリウッドスター、ジュディ・ガーランドの事だけど、彼女の晩年を描いたのがこの『ジュディ 虹の彼方に』。もちろんジュデイ・ガーランドの名前は知ってるし、彼女が出演した『オズの魔法使い』も観た事はあるし、劇中で唄われる『虹の彼方に』も超有名なスタンダードとして知ってる。
だけど・・・
それ以外はほとんど何も知らない!ww
『虹の彼方に』って曲は誰でも耳にした事が有るような曲だけど、じゃぁ、唄ってるジュディ・ガーランドのことはどれだけ知ってるかと言うと、知らない人の方が多いんじゃないか。
そもそもジュデイ・ガーランドが亡くなったのは1969年だぞ(オレが生まれるかどうかって年ww)。
いくら大スターでも、自分が生まれた頃に死んじゃった人の事はなかなかイメージとして実感が湧かない。そうは言っても今年のアカデミー主演女優賞を獲ったレニー・ゼルウィガーが圧巻の演技を見せてるって聞くし、これはジュデイ・ガーランドの事を勉強するには良い機会・・・。
って事で、今回は映画『ジュデイ 虹の彼方に』を観てきたって話を書いてみようか。
映画のタイトルにもなってる『虹の彼方に』、この曲はLGBTの人の間では有名かもしれない。
最近は一般(と言うかノンケ)の人でも目にした事は有るだろうけど、LGBTの社会運動を象徴するデザイン、これだけどね・・・
これはジュディ・ガーランドの『虹の彼方に』から着想を得てデザインされたって言われてる(言われてるだけで確実な話じゃないぞ)。
たしかにジュディはゲイに理解があったようで、当時のアメリカには悪名高いソドミー法なんてのも有ったけど、そんな事にはお構いなしに理解を示してたらしい。有名なストーンウォールの反乱もジュディの死を悼んで集まっていたゲイの人たちに対する警察の嫌がらせが原因で起こったそうだし・・・。
この映画の中ではジュデイとゲイの人たちとの接点は描かれるんだろうか・・・
うん、これもオレが映画館に足を運んだ理由の一つww
なにしろオレはバイセクシャルなんでね、ソドミー法がある時代からゲイに理解を示してたって言うジュディ・ガーランドの晩年に興味津々なのだ。
3月6日の封切り初日、いつもの映画館へ・・・。
新型コロナウイルスのせいか、全体としてはいつもより客が少ないよういな気がする。そのくせ学校が休校なのをイイ事に頭の悪そうな中高生はいつもより多いww
さっそく館内へレッゴーだ。
・・・・・・
・・・・・・
これ・・・
貸し切り!ww
イオンシネマに9つあるスクリーンの中でも一番収容人数の少ないスクリーンだし、映画館側も大勢の客入りは期待してないのはわかるけど、封切り初日で貸し切り状態とは・・・。
仮にも今年のアカデミー主演女優賞を受賞してる映画なのに、これは寂しいな。
まぁ、貸し切りなら貸し切りで、ゆっくりと集中して観れるってもんだww
ほとんどの客は『パラサイト 半地下の家族』を観るんだろうな(あの映画も観てるけど、オレには胸くその悪い映画だった)。
で、映画を観ての感想だけど、
普通に映画だった!ww
もちろんアカデミー主演女優賞なんだから期待はしてたけど、
期待以上でもないし
期待以下でもない!
結婚と離婚を繰り返し、住む家にも困るようなジュディが起死回生の復活をかけて臨んだロンドンでのライブを軸に描いてるんだけど、う~ん、何かまとまりが無いような・・・。
期待通りゲイのカップルとの触れ合い(交流)も描かれてるし、ジュディの苦境も描かれてる。5番目の夫であり最後の夫であるミッキー・ディーンズとの恋も描かれてるし、子役時代のジュディ(映画会社に管理されまくってる)描写もある。
いろいろ詰め込み過ぎて・・・
まとまりが無い!
オレの好みとしては、どれか一つに焦点を絞ってる方が好きだな。
住む家もないような苦境を中心にするとか、ミッキーとの恋を中心にするとか、それこそゲイカップルとの交流を中心にしても良いんだけど、この映画はどれもが同じような重さで描かれていて、ジュディ・ガーランドの何を描きたいのかがオレには伝わらなかった(泣)
ジュディの破天荒な性格は全編を通して上手く描いてるのに、焦点がボヤけてる感じ。
と、ネガティブな感想を書いたけど、まとまりが無いとはいえ、この映画がよく出来てる事はたしか。
映画を観た直後にTwitterでも呟いたんだけど、
『ジュディ 虹の彼方に』を観た…。
最後の5分で一気に盛り上げてきたな(;_;
ちょっと泣いた(;_;ちょっとだけ!#ジュディ虹の彼方に
— マサト@WordPress (@masa10t) March 6, 2020
最後の5分、ライブで『虹の彼方に』を唄うシーンで一気に盛り上げて来た。
ちょっとだけ泣いたぞ。
ちょっとだけな!ww
この映画、一番の見どころは主演のゼルウィガーが吹き替え無しで自分で唄ってること。
何度も書いてるけど、振り付けだけ真似して歌声だけは吹き替えとか・・・
ただのモノマネ芸人と同じ!
だと思ってる。
ちょっと前にQUEENを扱った映画が大ヒットしたけど、あれのどこが良いのかオレにはサッパリ解らない(独断と偏見)。
リアルタイムでQUEENを観て聴いてた世代のオレからすれば、ほとんど許せない行為だぞww
そりゃ、ライブでのシーンは振り付けも本物とソックリだし凄い迫力なのは認めるけど、声が吹き替えなんて、やっぱりモノマネ芸人と同じに見えてしまう。
その点、ゼルウィガーは自分の声で見事に唄いきってるところが良い(しかも上手い)。
映画自体はまとまりに欠けるけど、ラストで一気に盛り上がったのは良かった。たしかにアカデミー主演女優賞に値する名演。
最近の映画で自分で唄ってて見事だなと思った映画をいくつか挙げておこう。
どれもモノマネ芸人じゃない迫力がある。
【映画】ゲイなら観ておきたい!ボブ・ディランの名曲に魂を揺さぶられる『チョコレートドーナツ』
【映画】劇場公開日に『イエスタデイ』を観てきた。かわぐちかいじ氏のあの漫画とは別物!って話
この映画、リアルタイムでジュディ・ガーランドを知ってる人なら、また違った感想というか感慨を抱くかもしれないけど、いかんせん『虹の彼方に』という曲しか知らないオレにとっては、う~ん、もう一つ感情移入できなかった。
同じミュージカル俳優、歌手でもこれがライザ・ミネリを扱った映画なら感情移入して観れたかもしれないけどな。こちらはリアルタイムで活躍を見てるし・・・。
ライザ・ミネリもオスカーを受賞してる大女優だ(もちろん歌もべらぼうに上手い)。代表作はアカデミー主演女優賞を受賞の『キャバレー』だけど、こちらの歌唱は圧巻だぞ。
同居人の下書きチェック

この映画、何点?^^

そうだな・・・
75点ってとこか・・・

それなら赤点じゃないから良いのだわ^^

赤点ってのは『パラサイト』とか『ボヘミアンなんとか』って映画だわ!

『ボヘミアン・ラプソディ』だわ

解ってるわい!
嫌いやから、わざと題名を全部言わなかっただけだ!

・・・・・・

題名も言いたくないほど嫌いなのだ

・・・・・・
いろいろ微妙な部分もあるけど、この『ジュディ 虹の彼方に』は水準以上の映画。
そうそう、思い出したんだけど、日本人が大好きなオードリー・ヘップバーン。彼女の作品でこれまた日本でも人気の『ティファニーで朝食を』ってのが有るけど、この映画だって、当初は別の女優がキャスティングされてた。
それを監督のブレイク・エドワーズが、劇中で歌を唄えない女優はアカン!と言ってヘップバーンに決まったという経緯がある。
この決断が無かったら、ヘップバーンが「ムーン・リバー」を唄う名場面も生まれなかったし、それこそ他の女優が吹き替えで唄うという、愚の骨頂映画に成り下がるところだった。
カメラの前で泣いたり笑ったり演技するのが俳優だろ。
それなら・・・
歌ぐらい自分で唄え!
って思ってるww





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