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【映画】【ポッドキャスト】これまで観た映画の中でも屈指の恐ろしさ・・・『ジョニーは戦場へ行った』

昨日の事だけど、ウチに来てるバイト連中と話しててこんな話題になった。

今まで観た映画で一番怖かった映画って何だ?

いろいろな映画が挙がったな、それこそ『オーメン』だとか『エクソシスト』なんていう古い映画や『13日の金曜日』なんていう人気シリーズ、『ミスト』なんて言うエイリアンが出てくるようなものまでww
たしかに『エクソシスト』『オーメン』も怖いし、『ミスト』なんてのもハラハラドキドキするんだけど、あれって・・・

しょせん作り物!ww

結局はホラー映画だったり、有り得ないようなアクション映画だったりするわけで、どうも現実味に乏しい。
で、オレが挙げた映画は何かと言うと『ジョニーは戦場へ行った』だ。
これは間違いなく怖い映画だ。ホラーでもないしアクションでもない、普通に主人公が「ベッドに横たわってる」だけの映画。
この「ベッドに横たわってる」って言うのがミソなんだけど、今回は映画『ジョニーは戦場へ行った』の話を書いてみようか。

 




 

書くと言っても、この映画はいろいろと奥が深い。
とてもじゃないけどオレの文章力ではこの映画の凄さを伝えきれない(泣)
どういう映画なのかを簡単にYahoo 映画の解説から引用すると・・・

戦争によって“意識ある肉塊”と化したひとりの青年を描いたD・トランボの小説を自身の脚色・初監督で完成させたトランボ渾身の反戦ドラマ。ジョーは今、野戦病院のベッドで静かに横たわっている。第一次大戦の中、彼はほとんどの器官を失う大怪我を負いここに運ばれてきたのだ。真の暗闇の中でジョーは想う。釣り好きだった父と過ごした日々や、出征前夜に恋人と交わした愛の営み……。やがてひとりの看護婦がジョーの胸に書き記した文字によって彼は外界との繋がりを持つのだが……。

って内容。
爆撃で顔の半分は無くなり、両手両足も切断されたジョニー。
意識は有るのに、目も見えない、耳も聞こえない、口もきけない・・・自分の意思を伝えることも出来ず、今が昼なのか夜なのかもわからない。
気が狂いそうになる状況の中で、ジョニーはわずかに動く首を動かして意思を伝えようとするんだけど、まわりの医師たちはただの痙攣としか思わない。
「生きている肉塊」として物置きのような病室に放置してるだけ・・・。

 

いやぁ、すごい状況だ。
これなら「いっそ殺してくれ」って言いたくもなる状況だけど、主人公ジョニーにはそれを伝えることも、自ら命を断つこともできない。
そんな状況の中、一人の看護婦がやって来て彼が何かを伝えようとしてる事に気がつくんだけどね。
モールス信号だ。
彼が首を動かして伝えようとしてるのは・・・

SOS!

その様子を見た医師たちは驚いて、彼に訊く。

何かして欲しい事はあるか?

自分を見世物にして公開してほしい

まぁ、そんな事が出来るわけない。
そんな事をすれば、「軍隊に入ればあんな状態になってしまう」と人々を反戦気分にさせてしまうし志願兵も減る。
静かに部屋を出て行く医師たち。
暗い物置きのような部屋でジョニーはいつまでも首を振ってSOS殺してくれ、とモールス信号を出し続ける・・・。

この映画を観たのはテレビの洋画劇場だったと思うけど、小学生だったオレには衝撃。
その夜は眠れなかったんじゃないか。

 

高校生の頃、ダルトン・トランボの原作も読んだけど、こちらも凄かったな(泣)
アメリカ本国で何度か絶版(事実上の発禁)になってるほどの反戦色の強い小説だけあって、訴えかけて来るものは半端ない。
原作者ダルトン・トランボだけど、アメリカで「赤狩り」が吹き荒れた頃(俗にいうマッカーシー旋風)、共産党員だった彼は逮捕されてハリウッドを追放されたりしてる。
その彼が1971年に自ら監督したのが、この『ジョニーは戦場へ行った』だ。
追放されたりして本名で仕事が出来ない彼は、偽名で脚本を書いたりしてるんだけど有名どころでは『ローマの休日』なんかも彼の作品。他には刑務所モノの傑作『パピヨン』も彼の作品。

この原作のタイトルも皮肉が利いてるタイトルなんだけど、原題はJohnny Got His Gun
これは第一次大戦中、アメリカで志願兵を募集した時の宣伝文句 Johnny Get Your Gun への強烈な皮肉。

この映画の事を語るには、ダルトン・トランボの話にも触れる方が分かりやすいし、映画自体にも「無神論」的な思想を匂わす描写もあって一筋縄ではいかない部分が多い。
なのでポッドキャストでも話してみたww
もちろんオレのお喋りだけでこの映画の良さが伝わるわけないけど・・・。

殺されたら終わりのホラー映画とちがって、自らの意思を伝えることも出来ない、死ぬことも出来ない、神にも見放されたジョニーの恐怖、これは屈指の恐ろしさだと思うぞ。

youtube映画の予告編が有るんだけど、その中でのジョニーの独白・・・。

腕があれば自殺できる

脚があれば逃げられる

声があれば叫んで
救いを求められる

それすらも出来ないとか・・・

恐ろしすぎるだろ!(涙)

 



 

いつものバイト君の下書きチェック

バイト君
バイト君

想像しただけで怖い・・・

マサト
マサト

だろ!?
この映画、カンヌでも評価されて賞をとってるぞ

バイト君
バイト君

乱歩の『芋虫』に似てますよね?
なんか状況的にww

マサト
マサト

置かれてる状況は似てるけど、訴えかけてるものは違うだろww

バイト君
バイト君

・・・・・・

マサト
マサト

乱歩の方は、エロいし・・・
あれはエロ小説だと思ってる^^

バイト君
バイト君

・・・・・・

 

たしかに江戸川乱歩の『芋虫』と似てるんだけどね(主人公が両手両足を切断されてる部分)、あの小説、オレはエロ小説だと思ってるww
小学生の時に初めて『芋虫』を読んだ時、なんとなく下半身が疼いたからなww

今回は『ジョニーは戦場へ行った』の話を書こうと思ったけど、思ってる事の1/10も書けてないな(泣)
そんな訳でポッドキャストでも喋ってみたけど、う~ん、言いたい事が有り過ぎて話がまとまってない。

マサトの『ひとり反省会』はこちらから・・・

Spotifyで聴く・・・こちら

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