【映画】LGBTの新しい生き方を描いた『his』/言いたい事はわかるけどオレには真似できない!って話

これは評価の分かれる映画のような気がする。
評価と言うよりも「好き」「嫌い」かで分かれるんじゃないか。良い映画だと思うけど「嫌い」だったり・・・。
amazonプライム・ビデオで初めて観たけど、こんな映画が2020年に公開されてたとは知らなかった(まぁ、コロナで世の中は映画どころじゃなかったけど)
面白そうな映画をプライム・ビデオで物色しててたまたま見つけたんだけど、うん、たしかに高評価も多いし良い映画だった。
だけど・・・

イマイチ好きじゃない!ww

って事で、今回は良い映画だけど好きじゃない映画『his』の感想を書いてみようか。

 

 

時間つぶしに面白そうな映画を探してて見つけたわけだけど、紹介文を読んで俄然興味が湧いてきた。
これまでにもゲイが出てくる映画は何本も観てるけど、それらとはちょっと雰囲気も違うようだし、出演してる俳優陣も知らない人。
夜中に一人、視聴開始・・・。
プライム・ビデオの紹介文を引用しておくと、

春休みに江の島を訪れた男子高校生・井川迅と、湘南で高校に通う日比野渚。二人の間に芽生えた友情は、やがて愛へと発展し、お互いの気持ちを確かめ合っていく。しかし、迅が大学卒業を控えた頃、渚は「一緒にいても将来が見えない」と突如別れを告げる。出会いから13年後、周囲にゲイだと知られることを恐れ、迅がひっそりと一人で田舎暮らしを送る中、6歳の娘・空を連れた渚が突然現れる。「しばらくの間、居候させて欲しい」と言う渚に戸惑いを隠せない迅だったが、いつしか空も懐き、周囲の人々も三人を受け入れていく。そんな中、渚は妻・玲奈との間で離婚と親権の協議中だと迅に打ち明ける。ある日、空が玲奈に東京へ連れ戻され落ち込む渚に、迅は「三人で一緒に暮らしたい」と気持ちを伝える。しかし、離婚調停が進んでいく中、玲奈の弁護士や裁判官から心ない言葉を浴びせられ、自分たちを取り巻く環境に改めて向き合うことになっていく――。

ゲイのカップルを描いた映画なのはわかるけど、離婚だとか子供の親権だとか不穏な言葉も・・・。どんな映画なのかワクワク。
てか、この紹介文、ちょっと不親切だな。
まぁ、オレが知らなかっただけでファンの人なら当然知ってるんだろうけど、この映画はドラマ『his〜恋するつもりなんてなかった〜』の後日譚。
このドラマで描かれてるのは「高校生の井川迅と日比野渚が出会って、友情から愛情に変わる」ストーリー(ドラマの方は観てないからよくわからないけどww)
で、この映画は二人が別れた8年後の物語を描いてる。
紹介文を読んだ限りでは高校生の二人が出会う場面とかを想像してたのに、いきなり別れ話から始まるんだから戸惑ったぞww

映画の本筋に関係のない

ドラマのストーリーも書くな!

って思ってるww
紹介するなら「ドラマの後日譚」とか書いておいてほしいところ。
まぁ、映画のデキ自体には影響はないんだけど・・・。

 

で、映画を観終わっての感想だけど、

良い映画だと思う!

うん、良い映画だとは思うけど、オレは好きじゃない。
う~ん、この感情は何なんだろうな。
良い映画なのはわかるけど好きになれない。
これはきっと・・・

オレが登場人物のように

生きられないから!

岐阜の山村で一人で暮らす井川迅の元へ学生時代の恋人・日比野渚が訪ねてくる(それも6歳の子供を連れて)
三人での奇妙な生活が始まるわけだけど、いくら昔の恋人とはいえ「自分を捨てた相手」が訪ねてきたら受け入れるものかなぁ。別れてから8年も経ってるし、う~ん、自分に当てはめてみるとちょっと無理だ。
ただ、迅を演じてる宮沢氷魚が凄く良い。妻と離婚調停中の渚にどう向き合えば良いのかわからない迅を繊細に演じきってる。思いやりがあって、ナイーブな青年を好演(こういう恋人ならオレも欲しいww)
まぁ、オレには真似のできない大らかさで渚を受け入れていくんだけど、この渚ってのがアカン。

チャランポランすぎ!ww

子供への愛情はともかく、行動とか服装が完璧にオレの好みからハズれてる。
ゲイである事を隠して結婚、子供まで産ませておきながら自分は外で男と浮気し放題。それが原因で離婚調停になってるわけだけど、自分のことを反省してるのかしてないのか、どうもよく判らない。
何もかも迅に頼りっきりで観ていてムシャクシャしてきたww
て言うか、昔の恋人とはいえ、こんな男のどこが良かったんだ?ってレベルでチャランポランだからな。
映画なのでデフォルメして演出してるんだろうけど、この手のタイプの人間が嫌いなオレには減点材料。

 

ゲイの二人と6歳の子供、そこへ町の住人やら離婚調停中の妻やらが絡んでストーリーは展開。
二人がゲイである事が町の人たちに知られ、町を出ていこうかと悩む迅、やっと仕事に就いて働き始めた渚の想い、この辺りがこの映画の見どころ。
ネタバレになるから詳しくは書かないけど、この映画はLGBTの人の新しい生き方を描いてるようにも思える。だけど、こういう生き方が出来るのは周りの人が良い人ばかりの場合だろうな。現実の社会ではこの映画に出てくるような良い人ばかりじゃないだろ。むしろ興味本位で「迅と渚のような二人」を見る人の方が多い。
一つの新しい生き方を描いてるけど、それはまだまだ「理想の姿」であって現実にはかなり厳しいと思ってる。
ラスト、離婚した妻と迅と渚、6歳の娘が一緒に公園で遊ぶシーンがあるけど、これも理想の姿としか見えない。
普通の神経なら自分の夫の浮気相手(しかも男)と子供を交えて会うなんて、どうしても考えづらい。まぁ、映画だからできる芸当だろうし、そこそこハッピーエンドで締めくくられるのも映画の後味としては悪くない。悪くはないけど、ふと現実に置き換えてみるといろいろと無理な設定が見えてきて辛い。
迅に限らず渚でも、別れた妻でも、う~ん、やっぱりオレには真似のできない生き方。
なので、良い映画だとは思っても好きじゃない。

外国映画にも似たような設定のものがあって『チョコレート ドーナツ』もゲイのカップルが裁判で子供の親権を争う映画。こちらの方が厳しい現実を正面から捉えていて胸に迫るものがある。
最近は少しずつLGBTも認知されてきて、日本映画にもそれを扱った映画が増えてるけど、う~ん、より現実味があるのは『窮鼠はチーズの夢を見る』のような映画。厳しい現実を描いたものの方がオレには好み。
いくら良い映画だと思っても、そこに描かれてるのが「理想像」だと何だか虚しく思えてくるからな。

 

 

いつものバイト君の下書きチェック

バイト君
バイト君

良い映画って言ってるのに嫌いなんですか?

マサト
マサト

嫌いと言うか、好きじゃない

バイト君
バイト君

何でです?

マサト
マサト

現実離れしてるからだ

バイト君
バイト君

・・・・・・

マサト
マサト

世の中、この映画に出てくるような良い人ばかりじゃないだろww

バイト君
バイト君

・・・・・・

 

LGBTの一つの新しい生き方かもしれないけど、それが成り立つのは世の中の理解が前提。
まだまだこの映画のような生き方が出来るほど、世の中の理解は深まってないと思ってる。
まっ、一つの理想形を示した映画ではあるけど・・・。

そうそう、書き忘れてた。
ゲイの映画っていうと、一昔前までは決まってゲイの役で「オネエ」が出てきてたけど、この映画には一切出てこない。ゲイ=オネエっていう固定概念を描いてないのは好感。サブブログで書いたけど『メゾン・ド・ヒミコ』なんて酷い映画だったからなww

 

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コメント

  1. サトシ より:

    この記事を読んで、僕もアマプラでhis見てみました。
    空がかわいくて、「あー、娘がいたらかわいいだろうな」と思いました。

    ストーリー自体は、おっしゃる通り少し無理があるとこが惜しかった気がします。
    僕は、裁判のシーンでの渚の提案が「ん?」って思いました(笑)

    窮鼠はチーズの夢を見る、も見ました。
    なかなか切なくて良かったです。僕はゲイなので見るとこが少しエロ目線でしたけど(笑)

    君の名前で僕を呼んで、という洋画もなかなか良かったですよ!

    • masato masato より:

      >サトシさん
      そうそう、裁判のシーンで渚の提案、あれも有り得ないよねww
      この映画、ノンケの人とかBL好きな人には評価されそうだけど、それこそ実際にLGBTの人の評価はそこまで高くなさそうな…。
      やっぱり『窮鼠はチーズの夢を見る』の方が、いろんな意味で見どころが多いしww

      君の名前で僕を呼んで、観てみます。

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