週末の夜はamazonプライム・ビデオで映画を観る事が多い。
オレが子供の頃は荻昌弘の「月曜ロードショー」だとか水野晴郎の「水曜ロードショー」、淀川長治の「日曜洋画劇場」等で外国の映画を民放がゴールデン・タイムに放送してたけど、レンタルビデオが普及してそれぞれが好きな映画を<選んで観る>時代になってからは、テレビでのそういう映画枠も無くなってしまった。
今ではレンタルビデオどころかネット配信で観れるんだから、考えてみると時代の流れが凄いww
で、先日の事だけど、amazonプライムビデオで「面白くない&難解」なSF映画(『テネット』)を観た事はブログでも書いたとおり。
せっかくの週末、なんだか3時間を無駄に過ごした気分になってしまった。
今週はリベンジしたい・・・。
先週の残念な映画はタイムスリップ(時間移動)を扱ったSF映画だけど、どうせリベンジするなら同じようにタイムスリップを扱ったSF映画が良い。
さて『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を久々に観るか、と思ってたところで、懐かしい映画が配信されてるのを見つけた。
って事で、今回は1980年のアメリカ映画『ファイナル・カウントダウン』を40年ぶりに観ての感想を軽く書いてみようか。
この映画は封切り時に劇場で観たんだけど、あれから40数年、まさかこうしてプライム・ビデオで再び観るとは思わなかった。
当時はかなり話題になった映画で、テレビでも何度か放送されてるSF映画だけど、どんな映画かというとタイムスリップもの。
誰がタイムスリップするのかというと・・・原子力空母ニミッツが1隻丸ごとタイムスリップ。
どの時代にタイムスリップするのか・・・1941年12月6日(アメリカ時間)のハワイ沖。
1941年12月6日のハワイ沖っていうと、もちろん日本海軍の真珠湾奇襲攻撃の前日。
もう、舞台設定が最高すぎるww
タイムスリップした後、「随伴していた駆逐艦が行方不明」「無線にどこからも応答がない」「奇妙な無線通信とラジオ番組の受信」って状況にカーク・ダグラス演じる艦長以下乗組員は疑心暗鬼。
偵察機を真珠湾に向かわせて写真を撮らせると、そこに写るのは太平洋戦争当時の主力戦艦群。
ニミッツに向かってくる飛行機を確認するために発進したF-14トムキャットが遭遇するのは日本海軍のゼロ戦。
ここで、艦長以下の乗組員は真珠湾攻撃の「前日」にタイムスリップした事を悟るわけ。
さぁ、ここで決断を迫られる艦長。
歴史に介入して真珠湾攻撃に向かう日本軍を撃退するか(現代のニミッツなら朝飯前)、それとも真珠湾が攻撃されるのを黙って見逃すか。
艦長の決断は・・・。
この映画の見どころの一つはF-14トムキャットとゼロ戦の空中戦。
今でこそ『トップガン』なんかで戦闘機の空中戦は珍しくも何ともないけど、この映画の公開当時はトムキャットとゼロ戦の空中戦はなかなかの迫力だった。
なにしろ現代のジェット戦闘機とプロペラをブンブン回してるゼロ戦、面白くないわけがない。
もちろんゼロ戦が簡単に撃墜される。
捕虜になったゼロ戦の操縦士とのやりとり、たまたまニミッツに乗船する事になった上院議員(架空の人物)等、ストーリーの骨格外でも見せ場は用意されていて2時間があっと言う間に過ぎた。
この映画・・・
何度観ても楽しめる!
変に難解な映画を観て頭を疲れさせるよりも、よっぽどオレの好みww
まぁ、好き嫌いは誰にでもあるけど・・・。
映画でも小説でもタイムスリップ物で難しいのは、いかにしてタイムパラドックスを起こさずに決着させるか(思いっきりパラドックスを起こしてるものもあるけど)
この映画だとニミッツが日本海軍を撃退すれば、それこそ歴史が全然変わってしまうわけだけど、この辺りはうまい具合にパラドックスを回避してる(解決じゃなくて回避)
ラストにもちょっとしたサプライズが用意されていて、ネタバレになるので詳しくは書けないけど、このラストシーンはかなり上手い具合にまとめていて好感。
『卒業』、『明日に向かって撃て!』のキャサリン・ロスのオバサンメイクが何気に凄いのはご愛敬。
大作映画だけあってキャサリン・ロス以外にも『OK牧場の決斗』『パリは燃えているか』のカーク・ダグラス、『地獄の黙示録』『カサンドラ・クロス』のマーティン・シーン等々、なかなかに豪華キャスト。
オレのような昭和世代には懐かしい顔ぶれが多いのは嬉しいww
昭和世代と言えば、『火曜サスペンス劇場』の初代主題歌『聖母たちのララバイ』(岩崎宏美)を知ってる人も多いだろうと思うけど、この曲は『ファイナル・カウントダウン』のエンディングテーマ曲からの盗作。
ラストのシーンで『聖母たちのララバイ』と超酷似してる曲が流れてる。
wikiに書かれてるけど、引用しておくと・・・
『聖母たちのララバイ』は第13回日本歌謡大賞を受賞。年末の第24回日本レコード大賞にも期待が高まったが、楽曲前半のメロディーが映画『ファイナル・カウントダウン』の劇中BGMの「Laurel And Owens」および「Mr.and Mrs.Tideman」のメロディーと酷似していると、抗議のため来日した同曲の作曲者から指摘される。本曲作曲者の木森敏之がこの類似点を盗作と認めたため、作曲クレジットが木森と、盗作された上記楽曲の作曲者であるジョン・スコットとの併記という共作クレジットに修正された。
この件は当時話題になった記憶がかすかに有るけど、今回、あらためて映画のエンディングを聴いてみると、ほぼ『聖母たちのララバイ』と同じww
まぁ、『聖母たちのララバイ』の発売は1982年だから映画公開よりも2年遅いんだけど、ヒットしたおかげでバレちゃった稀有な例なのかもな。
タイムスリップ後のニミッツ乗組員の戸惑い、状況確認のための行動、そして状況の把握、空中戦、決断・・・2時間の中にこれだけ詰め込んでいてラストは綺麗なオチ。
40年ぶりに観たけど、やっぱりタイムスリップ映画に名を残す作品。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』も名作だけど、うん、今回はこちらを観て大満足の週末になった。
そうそうオレの好きな空中戦が出てくる映画を一つ、ついでに書いておこう。
1975年公開、R・レッドフォード主演の『華麗なるヒコーキ野郎』という映画で、こちらはゼロ戦よりも古い第一次大戦後の物語。
ラストシーンでの10分以上に及ぶ複葉機のドッグファイトは見応え充分(テーマ曲もマーチですこぶる良い)
いつものバイト君の下書きチェック

トムキャットとゼロ戦ですかww

当時は話題になったシーンだわ

で、トムキャットが勝つと・・・

当たり前!
大人と子供のケンカだわ

てか、似たような映画、日本にも有りましたよね

戦国自衛隊か

それそれ
そっちは見ました

先に原作を読め!

・・・・・・
たしかに『戦国自衛隊』と『ファイナル・カウントダウン』は公開年も近いし、どちらも話題作だったけど、『戦国自衛隊』は映画よりも先に半村良の原作を読む方が楽しい。
この原作も当時ベストセラーになったけど、映画を観てガッカリした記憶がある。
多分、映画の方は期待ハズレだったような・・・。
記憶に残らないぐらい印象の薄い映画だったのはたしか。





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