【映画】妻夫木聡と池松壮亮が好演!現代の日本の家族を描く『ぼくたちの家族』

この歳になってよく思うんだけど・・・

涙腺が弱くなった!ww

10代の頃なんて映画を観て泣いた事もなかったし、泣くどころか「お涙頂戴ものの映画なんかクソ面白くもない!」って公言してた。それは20代になっても変わらず、30代になって「人の生き様」が少しは解るようになると、映画を観ても多少はジ~ンとくるようになった。
そして、この歳になると・・・

すぐに泣いてしまうww

この歳まで生きてると、さすがにいろんな人の人生を見てるし、オレもそれなりに経験を積んでるんで、映画の中の出来事を「いつでも身近で起こりうる出来事」として感じられるようになった。
オレなんか独身で好き勝手に生きてるくせに、「家族」を描いた小説とか映画には特に弱いような気がする。
縛られる事が嫌で独身を通してるのに、小説や映画で描かれる「家族」を観ると、ある種の憧れみたいなのものを抱いてみたりww
『東京物語』とか『そこのみにて光輝く』で描かれるのは、形こそ違うけど印象深い映画だった。

この前、Amazonプライム・ビデオを物色してる時に、またまた泣ける映画を観た。
観た映画は、これ・・・

©2013「ぼくたちの家族」製作委員会

妻夫木聡、池松壮亮、長塚京三、原田美枝子が出演してる映画、

ぼくたちの家族

あまり期待せずに観た映画が、予想を裏切って良い映画だと「掘り出し物を見つけた」ような気分になって嬉しいものだけど、この映画もオレにとってはまさに「掘り出し物」的な映画だった。
妻夫木聡、池松壮亮が出演してるんだから、そりゃ、大きく宣伝もした映画なんだろうけど、「この映画の事を知らなかった」オレにとっては「掘り出し物」なのだ。
って事で、今回は現代の日本の家族を描いた映画、『ぼくたちの家族』の話を書いてみようか。



早見和真が自らの「実体験」を連載していたものを映画化したそうだけど、どんな「実体験」かと言うと、母親の闘病。
もうね、闘病と聞いただけで、思ってしまいがちでしょ・・・

ま~た、お涙頂戴ものか!

って・・・。
ある日突然、母親が病気になって、それを家族で支えて・・・そんな映画を想像してしまう。
まぁ、この手の映画やドラマは山ほどあるんだけど、この映画はそれらとはチョット違った作りになってた。
ただのお涙頂戴ものじゃない、こちらの予想を良い意味で裏切ってくれる映画。
どういうことかと言うと、描かれる家族が・・・

ウソ臭くない!

どこにでもある「普通の家族」
母親はちょっと天然な専業主婦、父親は脱サラして会社を経営、長男は結婚して家を出ており、まもなく妻が子供を出産予定、次男は大学生で下宿中・・・。
うん、この設定だけだと、これまでたくさん観てきた「お涙頂戴もの」と似てるけど、ここで描かれてるのは、もっとリアリティのある家族だ(まぁ、実体験を基にしてるんだから、当たり前だけど)。

父親の会社は傾いたままで、もう何年も家庭に収入を入れてない。母親は借金まみれでサラ金からの督促状が毎日のように届いてる。元引きこもりの長男は結婚してるけど、嫁の尻にしかれがち。次男は今風の大学生で、将来の事どころか今現在の事も考えてないような若者(しかも留年中)。
この設定が「どこにでもある家族」感を出してる。
しかも家族を演じてる4人、父親の長塚京三、母親の原田美枝子、長男の妻夫木聡、次男の池松壮亮の演技が肩ひじ張ってない演技で、観てるこちらも自然体で観ていられる。
おかしな映画だと、妙に過剰な演技や演出で観てる方の肩が凝る事もあるけど、この映画はそんな事もなくて実に心地よい。

 

 

冒頭、友達とカフェに居る母親が映し出される。
ハワイの話題で盛り上がってる最中、ふとボンヤリしてしまう母親。友達と何を喋っていたか忘れてしまい、「何の話だっけ?」と何度も聞く・・・。当然、友達は困惑。
なんか冒頭から病気を暗示させるシーンだな。
帰宅後、サラ金からの督促状と預金通帳をテーブルに並べて、今月も無事に支払いが出来た事に安堵する母親の姿。
カフェでの楽しそうな姿とのギャップが上手い。さすが原田美枝子だ。

 

 

長男の嫁が妊娠した事を喜び、嫁の両親を交えて長男夫婦と料理屋で会食するシーンは最初の見せ場。
なんと、長男の嫁の名前を・・・

間違える!

これ、真顔で間違えてるから怖い。それも何度も・・・。
困惑する長男の嫁と嫁の両親、慌てる長男・・・。しまいには訳の分からない事を叫び出してしまう母親。
頼りない父親とおとなしい長男、観てるオレの方が心配になる。

この家、大丈夫なのか!?

 

 

翌日、夫と長男に連れられて病院に行くんだけど、そこで告げられたのは脳の腫瘍。
もちろん即入院。
しかも余命は1週間・・・。
さっそく大学生の次男を呼んで、男3人での話し合いが行われた。ここで登場するのが、いかにもバカ丸出しの大学生(池松壮亮)なんだけど、この最初の能天気ぶりも良いんだよな。この能天気さが後半での真剣さと良いコントラストになってる。
頼りない父、おとなしい長男、能天気な次男が話してるところへ、病院から電話。母親が暴れて大変らしい。すぐに病院に戻る3人・・・。
映画が始まって30分でここまで話が進むんだけど、観てる方は気が気じゃない。

しっかりしろ!

って声をかけたくなったぞww

 

 

長男が病院に行っても次男の名前を呼ぶ母親、入院費の相談を長男にする父親、何も考えてないような次男・・・もうね、いろんな事が長男の妻夫木聡の肩に乗っかってくる感じだ。
妊娠中の嫁に母親の病気の事を話して、治療費の事を話すんだけど、まぁ、夫婦の間に冷たい風が吹くわけ。
この辺りは独身のオレでも想像つくけど、嫁にしてみれば・・・

義母の病気より、自分の家族が大事!

って事なんだろ。
特に出産間近だし、何かと物入りだし・・・。
けっこうな苦境に陥る妻夫木君だ。

 

 

一方、父親の方はどうかというと、これがまた頼りない。会社は傾いてるし、会社の借金だけでも莫大な金額だ。
次男から言われるんだけどね、自己破産しろよって。
長男が保証人になってるから自己破産は出来ない、という父親・・・。
もう、ほとんど八方塞がりみたいな状況だ。

病院に居ても出来る事が無いから、と医者から退院を勧められた家族。
ここからラストに向けて、グイグイと観る者を引き込んでくれる。
治療可能な病院を探す兄弟の姿は、観てて胸が熱くなる。おとなしいだけの長男が仕事をやり繰りして病院を探す、その病院を一つ一つ訪ね歩くのはバカ丸出しだった次男。
少しずつ強くなってる。

 

 

ラスト近く、父親と長男の嫁が喫茶店で話すシーン。
ここは良かったなぁ。
お父さんはお父さんらしく、頑張ってた。
それに応える嫁もステキだ。
そして、見えないところでも兄の事を思ってた次男の話が明らかに。
長男だけじゃなくて、お父さんも次男も頑張ってた・・・。

はい、泣きました!

それじゃなくても加齢とともに涙腺が弱くなってるのに、こんなシーンは堪らない。
涙がポロポロ零れたぞ(泣)




各サイトのレビューなんかを見ると、この映画は概ね高評価だ。
借金の片付け方とか治療費について、重箱の隅をつつくような指摘もあったけど、そんな細かい事を気にしてたら映画なんか観てられない。
この映画が描いてるのは、借金の片付け方や日本の治療費の事じゃないだろ。
この映画は・・・

家族を描いてるのだ!

wikiさんによると、各界からも絶賛されているそうで、作家のあさのあつこは、

単純な言葉では決して言い表せない不思議な情動に駆られた。何度でも見たくなる映画である。

と述べているし、スタジオジブリの鈴木敏夫は、

絶望は希望の始まりということを教えてくれる作品。大傑作!

と言ってる。また、リリー・フランキーは、

妻夫木聡演じる引きこもりの過去をもつ浩介の笑顔でリアリティを感じたし、俊平を演じていた池松壮亮は人間と子犬との中間のような独特な空気感が素晴らしく、彼は天才だ。

と述べているらしい。
お父さんもお母さんも良い演技だけど、長男の妻夫木聡と次男の池松壮亮が特に良かった。
妻夫木君は「泣く演技」が相当上手い俳優だけど、この映画での泣いてる姿も良かった。映画『怒り』での号泣、この映画での押さえた泣き方、どちらも良い。

 

映画評論家の宇田川幸洋は、

母親の病気発覚を機に家族がまとまっていく話と言えなくはないが、単純な美談ではなく、闘病記である以上に多額の借金をめぐる金の話が作品にリアリティを与え、おもしろくしている。

って述べてるけど、そうなんだよな。
ただ綺麗事だけを並べた美談じゃなくて、借金やら金の問題、夫婦間の隙間風なんかがリアリティを出してる。
もちろん、そのリアリティの根底にあるのは出演陣の好演に依るところが大だ。



いつものバイト君の下書きチェック

バイト君
バイト君

さすが妻夫木君と池松君のファンww
高評価ww

マサト
マサト

うっさいな・・・
これ、誰が観ても良い映画だわ!

バイト君
バイト君

マサトさんの場合は、イケメンが出てたら、
それだけで割増し評価でしょww

マサト
マサト

・・・・・・

 

そりゃ、イケメンに目が無い事は認めるけど、映画は映画としてちゃんと評価してるつもりだぞww
そう言えば、池松壮亮を初めて観たのは映画『ダイブ!!』だったけど、水着姿を惜しげもなく出してた池松壮亮がこんな役をやるとは・・・。
ちょっと驚いたな。

 

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