【映画】歴史に残るサスペンスの大傑作『死刑台のエレベーター』は観るべき映画!って話

サスペンス映画、スリラー映画を語るうえで外せないのはヒッチコック
『サイコ』をはじめとして『裏窓』『ダイヤルMを廻せ!』等々、数々の名作を世に送り出してる。どれも一見の価値のある作品ばかりだけど、今回はヒッチコック以外のサスペンス映画の話。
ヒッチコックの作品も色褪せてみえるほどの大傑作『死刑台のエレベーター』だ。

フランスの巨匠(名匠と言っても良い)ルイ・マル監督の1958年製作の映画。なんとこの『死刑台のエレベーター』が長編デビュー作って言うんだから、その才能は凄い・・・。撮影当時は若干25歳だ。
歴史に残る大傑作だし、もちろんDVDも持ってるけど、この前なんとなくU-NEXTを覗いてみたら『死刑台のエレベーター』が配信されてた。久しぶりに観てみたけど、この映画・・・

何度観ても凄い!

って事で、まだ観た事のない人も居るかもなので、この映画の魅力を簡単に書いてみようか。

 




 

1950年代の末にフランスで起こった映画運動を「ヌーベルバーグ」って言うんだけど、日本語で言うと「新しい波」
これまでの映画表現とは一線を画すような映像表現をする若い映画人たちの作品を指すわけだけど、年代的にはルイ・マル「ヌーベルバーグ」に重なってる。ルイ・マル「ヌーベルバーグ」の一派に入れるか否かは諸説あるようだけど、ここはオレのブログなんでね・・・

小難しい話はしない!ww

ルイ・マルが25歳の時に撮ったデビュー作『死刑台のエレベーター』の凄さ、魅力に絞って書いてみよう。
1958年の映画なのでモノクロ映画だけど、これ、モノクロだからこそ一層魅力的な映画だ。

映画の冒頭のシーン・・・。
電話をかける一人の女性が映される。電話口で話してる言葉は・・・Je t’aime
カタカナで書くと「ジュテーム」、日本語にすると「愛してる」って意味だな。
この女性を演じてるのは大女優ジャンヌ・モローだけど、もうね、冒頭のこのシーンからゾクゾクさせられるぞ。これから何かが起こりそうな、なんか不穏な空気感。
当時の女優だとイングリッド・バーグマンジャンヌ・モロー2大美人スターだと思ってるけど、あのジャンヌ・モローが切なげな表情でJe t’aimeって繰り返してる。
何の予備知識のない人でも、この不穏な冒頭のシーンで得体の知れないゾクゾク感を感じるんじゃないか。

 

電話の相手は誰かと言うと、愛人・・・。
ジャンヌ・モローの夫は大企業の社長なんだけど、あろうことか夫の部下と不倫中ってわけ。
話してる内容は・・・夫を殺す相談。
映画が始まって3分もしないうちに、話はとんでもない方向に向かってるんだけど、ここら辺はまだまだ序の口。
この映画のストーリーをwikiから軽く引用すると、

電話で愛を語り合う男女。ジュリアン・タヴェルニエはフロランス・カララの夫が社長を務める会社の社員で、フロランスと恋人関係にあった。ジュリアンは、フロランスの夫を自殺に見せかけて殺す。一旦は会社を出た彼だが、証拠隠滅のため再び会社に戻る。ところが運悪く、ジュリアンはエレベーターに閉じこめられてしまう。約束の時間を過ぎても来ないジュリアンを心配し、夜のパリをさまようフロランス。ジュリアンに憧れる花屋、その恋人にも焦点を当てながら、物語は思わぬ方向に進んでいく。

自殺に見せかけて社長を殺したジュリアン。
証拠になるものを社長の部屋に置き忘れた事に気づき、再びオフィスへと戻るんだけど、ここで最初のアクシデントが起こる。
ビルの中には誰も居ないと思った警備員がビルの主電源を落としてしまう。その時、ジュリアンはどこに居るかと言うと・・・

エレベーターの中!

ビルの中には誰も居ないし助けを呼ぶことも出来ない。
いやぁ、凄いアクシデントだ。オレなんか閉所恐怖症だから、あんな場所に閉じ込められたら気が狂うかもww
このジュリアンを演じてるのはモーリス・ロネ。1960年の映画『太陽がいっぱい』アラン・ドロンに殺されるドラ息子を演じてる役者。この人もいろいろな役柄をこなす名バイプレーヤーだな。

 

視点は変わって、こちらはジャンヌ・モロー演じるフロランス。
愛人が無事に夫を殺した後は、ある場所で待ち合わせる約束なんだけど、待てど暮らせど愛人は来ない(来たくてもエレベーターに閉じ込められてる)。

殺せなかったのね・・・

と、愛人への落胆の表情を見せる。
が、殺せなかったにしても待ち合わせた場所には来ても良いはず・・・どうして彼は姿を現さないのか・・・。
だんだんと不安な表情になるジャンヌ・モロー、観ているこちらもジリジリして来るww

 

この映画は、もう一つの視点からも描かれてる。
花屋の娘とその恋人。この二人、今の言葉で言うとバカップルとでも言うのか、とにかく目先の事しか頭にないバカ。
で、このバカップルが何をするかと言うと・・・

ジュルアンのオープンカーを盗む!

持ち主のジュリアンはエレベーターに閉じ込められてるわけで、いつまで経ってもビルの前に路上駐車されたままの車を盗むんだけど、やっぱりバカップル・・・。
そのまま街中をドライブww
あげくには高速道路で遠出する始末だ・・・。

 

ここで、再びフロランスの視点。
待ち合わせ場所に来ないジュリアンを探して歩いてる時に、偶然、バカップルの乗ったオープンカーを見かけてしまう。
走ってる車がチラッと見えただけだから、運転してるのが愛するジュリアンかどうかは確認できなかったけど、隣に乗っていたのは若い女・・・。

あの車は間違いなくジュリアンの車

隣に乗っていた女は誰?

もの凄い誤解が発生だ。

 

場面は変わってエレベーターの中。
何とかエレベーターから脱出しようとするジュリアン。一度は床板を外してエレベーターの下から外に出たものの、ここでも思わぬ出来事が発生して・・・。
って感じで、この映画はジュリアン、フロランス、バカップルの三つの視点で描かれてる。
三つの視点で描いてるのに、観てる者を飽きさせない展開、役者たちの表情、ラストに向けてジワジワと盛り上がるドキドキ感は素晴らしい。
何よりも凄いのは、

三つの視点、それぞれがドキドキさせる!

下手くそな映画だと、あっちこっちに視点が飛ぶと、何となく落ち着きのない腰の据わらない映画になるけど、この映画はそれぞれの視点で退屈させない仕掛けがある。
バカップルは偽名でモーテルに泊まるんだけど、そこでドイツ人観光客を殺してしまう。
上手いのは、この偽名、誰を名乗ったかと言うと・・・

ジュリアンの名前!

まぁ、車はジュリアンのものだけど・・・。
死体が発見された後、モーテルの主人は証言するよね。

殺されたドイツ人と一緒に居たのはジュリアンって男です!

かくして本物のジュリアンは全国指名手配ww
エレベーターの中に閉じ込められてるから、そんな事になってるとは知るわけもないし、こっちはこっちで社長の死体が見つかる前にエレベーターから脱出したいと四苦八苦してる。
もうね、ここからは怒涛の展開だ。

 




 

ジュリアンが指名手配された事を新聞報道で知って驚くのはフロランス。
そりゃそうだ、待ち合わせ場所に来ないと思ったら、田舎のモーテルでドイツ人を殺したって新聞に出てるんだからな。
何が何だか訳がわからない状態だけど、とりあえず警察へ行って事情を聞こうとする・・・。

 

ドイツ人を殺してしまったバカップルは、新聞報道を見てまったくの他人が指名手配されてる事に安堵。
ただ、一つの気がかりは・・・。
(これが後々、重要な小道具となる)

 

週が明けて、やっとエレベーターから脱出したジュリアン。
ふと目にした新聞で自分が殺人事件の犯人として指名手配されている事を知る。
やがてドイツ人殺しの容疑で逮捕されるんだけど、もちろん身に覚えがないから否認。
そうこうしてるうちにジュリアンが殺した社長の死体も発見されて・・・。

う~ん、これ以上はネタバレになるから書かないでおこう。
こういう映画でネタバレするほど野暮な事は無いし。
ちょっとした小道具が伏線として使われてるんだけど、この小道具の使い方が上手くてラストもスッキリしてる。
この映画を初めて観たのはオレが大学生の時だけど、

うわ~っ!

そう来たかっ!

って思ったもんなぁ。
人によっては受け止め方は違うかもだけど、オレ的には気持ちの良いラスト。
予想外の結末に拍手喝采したぞ。

役者の演技も素晴らしい、物語・ストーリーもよく出来てる、オレはこういう映画を・・・

非の打ちどころのない映画!

だと思ってる。
そうそう、音楽だって秀逸。全編を通じて流れてるのはマイルス・デイビス。あのジャズの帝王が音楽を担当してるんだからな。マイルスの『死刑台のエレベーター』のCD、今でも人気ランキングに入るほどの名演だぞ。
この映画、マイルスのトランペットの音色がモノクロの画面に実に合うのだ。
これだけでも観る価値はある。BGVとして部屋で流しておけばお洒落だしww

まだ観た事の無い人には絶対のオススメなのが、この『死刑台のエレベーター』って映画。

 



 

いつものバイト君の下書きチェック

バイト君
バイト君

ベタ褒めですねww

マサト
マサト

これはサスペンスの括りを外しても、オレの中ではベスト30に入る傑作だからな

バイト君
バイト君

ベスト10じゃないんですかww

マサト
マサト

いろいろ候補が多すぎるのだわ(泣)
けど、サスペンス部門なら、間違いなくトップ3だな

バイト君
バイト君

ルイ・マルと言えば・・・
『さよなら子供たち』は観たことあります?

マサト
マサト

当たり前!
バブル期に公開された映画だけど、あれも大傑作だろ~が!

バイト君
バイト君

・・・・・・

マサト
マサト

大傑作と言うか・・・
超傑作!^^

バイト君
バイト君

・・・・・・

 

『死刑台のエレベーター』のイメージからか、ルイ・マルと言えばサスペンスって思ってる人も居るかもだけど、ちゃんと人間ドラマだって撮れるのだ。しかも超傑作。

そういえば『死刑台のエレベーター』で警部役を演ってるのはリノ・ヴァンチュラアラン・ドロン『冒険者たち』で共演して存在感を見せつけたけど、それよりも10年も前に撮られた『死刑台のエレベーター』でもその存在感は光ってる。

ストーリー、演技、音楽・・・すべてが噛み合って非の打ちどころのない映画になったのが、この『死刑台のエレベーター』だ。
今ならU-NEXTで配信されてるんで、まだ観てない人は是非ww

 

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