この映画の原作を読んだのは日本で発売されてからしばらく経ってからだった。
キリストの謎だとか聖杯伝説だとか興味ないので知らん顔してたんだけど、なにしろ世界的な大ベストセラー、重い腰をあげて文庫本3冊を読んだのは10年ぐらい前だったはず。
なるほどな、ベストセラーになるだけの面白さは有った。「最後の晩餐」をはじめとするダ・ヴィンチの作品と多くの流説(都市伝説)を結び付けた内容は一気読みさせる推進力もあるし、それなりに重厚感もあって、まぁまぁ満足の出来る内容だった。
で、読後に思ったんだけど・・・
これの映画化は難しいだろ!?
ミステリ―色の強い文庫本3冊(それもかなり分厚い)を2~3時間の映画にまとめるのは至難の技、もちろん過去には成功した例もあるし、完全に無理だとは言わないけれど、まぁ、映画化された大半が駄作で終わってる。
と思っててもこれだけのベストセラー、やっぱり映画化された。
どうせ面白くないと思ってるし、そんなものにお金を遣いたくないので映画館では観なかったわけだど、この前、Amazonプライム・ビデオで配信されてたので観てみた。
って事で、今回は映画『ダ・ヴィンチ・コード』の感想を簡単に書いてみようか。
ルーブル美術館での殺人事件から始まる物語は概ね原作通りに進行。
トム・ハンクス演じるラングドンとフランス司法警察の暗号解読官ソフィーの男女が警察に追われながらも殺人事件の謎、キリストの伝説に迫るというもの。
文庫本3冊を2時間半の映画にしてるんだから、いやぁ、展開が早いのなんのww
原作では主人公たちが一つの謎を解くのにも四苦八苦してるのに、この映画では・・・
簡単に謎が解ける!ww
一つの謎が解けたら新しい謎が出てきて物語はどんどん核心に迫るわけだけど、このあたりはドラクエなんかのRPGを思わせる。
ただ、主人公の二人が簡単に謎を解くもんだから原作を読んでる身としては拍子抜け。
あれこれ考えたり試行錯誤しながら謎を解いていく原作とは違って、最初から答えを知ってるような手早さで謎が解けていくんだからな。
シオン修道会だとかテンプル騎士団、聖杯伝説だとか・・・まぁ、そういうのが好きな人は退屈しないかもだけど、日本で生まれ育ったオレには「?」な部分もあるし、このあたりはマイナス。
画面も暗いトーンを基調とした描写で重厚感を出したいのかもしれないけど、いかんせん展開が早くて(簡単に謎が解ける)変にアンバランスな印象だった。
普段はネタバレは書かない方針なんだけど、まぁ、今回は少しネタバレしようか。
フランス警察に追われながらも、どうにかこうにかいくつかの謎を解いた主人公たち。で、最後の最後、映画のオチはなにかと言うと・・・
ソフィーはキリストの末裔!ww
どういう事かと言うと、ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」。
あの絵の中の一人はマグダラのマリアで、実は彼女はキリストの妻で、子供を生んでその末裔がまだ存在する、というもの。
この辺り、小説では大クライマックスだし重厚に描かれていたけど、う~ん、映画の方は・・・
やっぱり簡単に謎解きしてるww
小説の方はミステリー、謎解き小説として読めばそれなりに面白いし、実在の組織オプス・デイなんかも出てきてキリスト教の一面を知る事も出来たけど、映画では小説の上っ面をなぞっただけみたいな印象。
原作を読んでる身としては、面白くも何ともない映画った。
まぁ、キリスト教徒でもないオレにはキリストの末裔が居るのか居ないのか、それは些末なことだし、いまいち日本人には馴染みにくいテーマだとは思うけど。
そうそう、この原作を巡ってはいろいろ論争・批判が起きてるそうで、wikiから少し引用してみると、
米国カトリック司教会議が作中で描かれている教義について反論するサイトを開設。
批判の一環として、特別番組「ダ・ヴィンチ・コードの嘘」が放送された。また、「日経エンタテインメント!」は『大名所で原作のウソを発見!』と題し原作で描かれている名所と実際の名所の相違点を挙げている。
また、レオナルド・ダ・ヴィンチ作品の謎、カトリックにおける異説や、聖杯伝説に関する解釈、メロヴィング朝の由来などの多くは『レンヌ=ル=シャトーの謎』からの借用であることが問題となった。プロットの下敷にアイデアが盗用されたとして、『レンヌ=ル=シャトーの謎』の著者たちから訴えられたが、ロンドンの高等法院は原告側の訴えを退ける判決を下している。
そもそも原作の冒頭に「この小説における芸術作品、建築物、文書、秘密儀式に関する記述は、すべて事実に基づいている」なんて書いてあるのが問題かもな。
シオン修道会だとか秘密の儀式なんて、ホントに存在するのかどうか・・・。
フィクションなのに事実に基づいているなんて書くから、あっちこっちで騒ぎになるんだろww
まっ、キリスト教徒でもないオレには関係の話だけど・・・。
てか、小説でも映画でも思ったんだけど、キリスト教徒って簡単に人を殺すんだなww
宗教は恐ろしい!
ってのが小説、映画、両方の感想ww
映画の方は小説ほどの重厚さもなく、つまらなかった。
いつものバイト君の下書きチェック

小説は褒めてるのに映画はボロクソww

うむ・・・
原作はそれなりに面白いけど、映画は駄作の部類だなww

けど、キリストの末裔が存在するってのはインパクトがあるんじゃ?

そこに至るまでの描写は全然ダメだ
次から次に簡単に謎を解いていくし・・・

・・・・・・

まるでスーパーマンみたいな能力で謎を解くからな

まぁ、2時間半にまとめるわけだから・・・

観て損した気分だわww

・・・・・・

オレの2時間半を返せ!ww

・・・・・・
この映画、ネットでは面白いって意見も多いし、いやいや駄作だって意見も多くて賛否両論。
原作と映画を比べたら、原作の方が5倍は面白いと思ってる。
キリスト教で思い出した。
かつてジョン・レノンが言ったそうだ。
キリストは偉大だけど、弟子がアンポンタンだった
って。
もちろん、キリスト教徒ではないオレには関係のない話だけどww







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