【読書】荒唐無稽すぎて読むのが辛かった『教団X』の素直な感想を書いてみる!って話

何年か前にテレビで紹介されて絶賛されてた本を読んでみた。
面白かったです感動しましたって芸能人が言ってたので気にはなってたんだけど、これまで読んではなかった。
どうしてかってオレの基本的な姿勢だけど、芸能人がメディアで褒めてる本は疑ってかかるww
これまでに何冊もそういう本を読んだけど、面白くない場合が半数以上だったから。ホントに面白い感動するような本もあったけど、それらはごく一部・・・。
まぁ、「世間で売れてる本」「話題になってる本」という事で頭の中のメモ帳に書き込んではいたんだけど、今回、その本を読んでみた。
たまたま入ったブックオフに並んでたから。

100円で!ww

100円なら損しても良い(ホントは良くないけど)
って事で、今回は数年前に話題になってた本の素直な感想を書いてみようか。

 

 

フラリと入ったブックオフでたまたま見かけたんだけど、まさか数年前のベストセラー、話題作が100円で売られてるとは・・・。
さっそく買って読んでみることにした。
買ったのは、これ・・・。

中村文則の『教団X』

文庫本で600ページに及ぶ長編、さっさと結論から書くと読むのが辛かった。
これ、誉め言葉でも何でもない。
悲惨な描写、気の毒な描写があって読むのが辛かったという訳じゃない。
何が辛いって、面白くもない長編を読む辛さww
辛いというか・・・

苦痛でした!ww

よっぽど途中で投げ出そうかと思ったけど、あれだけメディアで取り上げられてたし、う~ん、何かどんでん返しがあるかもしれない、と思って最後まで読んだ。
で、どんでん返しも無く、読後の余韻もなく、もちろん感動するわけもなく、残ったのは・・・

疲労感だけ!

オレにはこの本の何が良いのかサッパリ解らない。
まだ未読の人も居るかもなので文庫本の背表紙に書かれてる紹介文を引用しておくと、

突然自分の前から姿を消した女性を探し、楢崎が辿り着いたのは、奇妙な老人を中心とした宗教団体、そして彼らと敵対する、性の解放を謳う謎のカルト教団だった。二人のカリスマの間で蠢く、悦楽と革命への誘惑。四人の男女の運命が絡まり合い、やがて教団は暴走し、この国の根幹を揺さぶり始める。神とは何か。運命とは何か。絶対的な闇とは、そして光とは何か。著者の最長にして最高傑作。

と書かれてる。
なるほどな、この背表紙だけをみれば面白そうな小説。
絶対的な闇だの光だの書かれてるけど、う~ん、オレの感覚だとこの小説の中に描かれてるのはペラペラのストーリーだけww
600ページに及ぶ中身の無い長編、上っ面だけの文章を読んだ気分。

 

何がペラペラかというと登場人物。
カルト教団に入信してる人間もたくさん描かれてるけど、その人間のバックボーンが深く掘り下げられてないから感情移入できない。子供の頃にネグレクトで飢えた記憶があるのはわかるけど、そこからどういう経緯でカルト教団に入信したのか。
女性の信者も同じで入信の経緯が描かれてないので、いきなり「セックスしかしてないカルト教団」を見せられても物語に入っていけない。
男性信者(主人公の一人)を入信させるために「セックス漬け」にしたり、今の日本では考えられないような(考えたくもない)描写もあるし、いろいろと荒唐無稽な展開が繰り広げられる。
テロを起こすために機関銃やら武器を入手するのは良いとしても、「それを入手する詳しい描写」は省かれてるし(いつのまにか武器を手に入れてるww)、しまいには訓練中の自衛隊機2機が中国の領空へ向かって飛んでいくww
そりゃね、人間が深く掘り下げられて描かれてたらこれだけの壮大なストーリーも面白く読めるんだろうけど、「その行動に移るまでの過程」が描かれてないんだからオレには無理。
〇〇はどうした△△はこうした・・・って記述が多くて、登場人物の内面を浮かび上がらせる描写が希薄なので感情移入もできないし、こんな文章を600ページも読むのはオレには苦痛でしかなかった。

で、一番辟易したは何かと言うと、内面の見えない登場人物でもなければ荒唐無稽なストーリーでもない。
作中、登場人物に語らせる「作者の思想信条のようなもの」
宗教(神)、貧困、テロ、飢餓、日本の右傾化・・・アフリカの諸問題に絡めて登場人物が滔々と語ってる。物語の中の人物はバックボーンも希薄でイマイチ掴みどころがないけど、この「思想信条らしきもの」を語る場面は饒舌ww
これは明らかに作者の思想信条が反映されてるんだろうけど、こういう小説でクドクドと語られると興ざめもいいとこだ(元からストーリーに入り込んでないけど)
これと似たような小説で思い出したのが高野和明の『ジェノサイド』
ブクログに読了当時の感想を書いてるけど、「そして一番の減点対象が、作中に所々述べられている作者の政治的思想というか信条・・・。この手の作品には、そのような作者の思想・信条は描かれてない方が自分好み。せっかくの題材が台無し。
よく練られたストーリーだし、一応ハッピーエンドとも言える結末だが、所々、書かれている作者の思想のようなもので興醒め」と書いてた。
この『ジェノサイド』☆3個の評価をしてるけど、それに比べるとスケールの点でも及ばないし、う~ん、この『教団X』はいいとこ☆2個(ホントは1個でもよいと思ってるww)

荒唐無稽なストーリーが悪いと言ってるんじゃない。
そういう物語にするなら、それに耐えるだけの人間描写をしてないと中身がペラペラな長いだけの小説になってしまうと思ってる。
もちろん、そういう小説に作者の思想信条をあからさまに持ち込むのも興ざめ。

 

 

いつものバイト君の下書きチェック

バイト君
バイト君

ご立腹のようでww

マサト
マサト

当たり前だ!
600ページも読むのは苦痛だったわ

バイト君
バイト君

途中で止めれば良いのに

マサト
マサト

100円とはいえもったいないww

バイト君
バイト君

・・・・・・

 

出版社も商売だから本を売りたいのはわかるけど、この文庫本の背表紙に書かれてる「闇」だの「光」だの、う~ん、どこに描かれてたんだろ。
この小説を絶賛してた芸能人、本気で面白いと思ったんだろうか・・・。
だとしたら、ますます芸能人の褒める本は読む気が失せるww
まぁ、上っ面だけのペラペラな内容と作者の思想信条が鼻につく小説だった(あくまで個人の感想ww)

 

~マサトのブクログ~
https://booklog.jp/users/shingo0505

 

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コメント

  1. サトシ より:

    こんにちは。お疲れさまでした。

    僕も、数年前に(新品で)買って、50ページくらい読んで断念しました(笑)
    中村さんの作品は、タイトルとか、裏表紙に書いてある、あらすじは面白そうなんですけど、読んでみると薄味なものが多い印象です。

    荒唐無稽といえば、貴志祐介の「新世界より」も、自分にはもう、サッパリちんぷんかんぷんすぎました。
    この作品、上中下巻もありますから、全部読むのに来世に跨がりそうだったので、諦めました。

    また、何か読まれたらレビュー書いてください!楽しみにしてまーす。

    • masato masato より:

      >サトシさん
      いやぁ、この『教団X』は疲れましたww
      もう中村文則を読むことはなさそう…。
      貴志祐介の『新世界より』もクソ長いですよね。あれはアニメにもなってて、アニメと並行して読んだ記憶があります。まぁ、SF小説というか怪奇小説の部類なんで、あれも疲れるけど。
      貴志祐介なら『黒い家』が自分の好み。こちらは現実世界のもので凄く怖いお話。機会があれば読んでみてください(^^♪

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