【読書】粒よりの名品だと!?短編集『冷たい方程式』にはガッカリさせられた!って話

SF小説のファンの間では有名な作品らしいけど、この小説の事はまったく知らなかった。なにしろ1950年代に発表された短編だし、映画化されるような超有名作品やSF御三家の著作ならまだしも、この作者の名前(トム・ゴドウィン)すら初めて聞いたぐらいなんだから、SFマニアでもないオレが知ってるわけがない。
だけど、SF小説史上もっとも注目に値する作品のひとつと見なされているって事だから、オレも読んでみた。

何の本かというと、これ・・・

冷たい方程式!

タイトルがSFっぽくてかなり面白そうな予感だ。
これは短編集だけど、1980年版2011年版で収録作品が大幅に入れ替えられてる。
オレが読んだのは2011年版の方だけど帯には、

旧版から2篇+新たに7篇!

名翻訳家が厳選した粒よりの名品

って文字が躍ってる。
オレにこの本を薦めてくれた人(彼の薦める本はハズレが少ない)が読んだのは1980年版だと思うけど、そこからは2篇だけを残して残りを入れ替えてる。
わざわざ入れ替えてるって事は・・・

さらに面白くなってる!?

うん、普通はそう思うだろ。
オレは大いに期待して読み始めたぞ。

って事で、今回はSF短編集『冷たい方程式』を読んでの感想を書いてみようか。




短編集なんでどこから読んでも良いんだけど、まずは表題作『冷たい方程式』から読んでみる事にした。
だって、SF小説史上もっとも注目に値する作品のひとつと見なされている、って言うんだからな。超期待して本を開いた。
で、この表題作『冷たい方程式』、どんな内容なのかを背表紙の紹介文から引用しておくと、

ただ一人の乗員を目的地に届ける片道分の燃料しか積んでいない緊急発進艇に密航者がいたら、パイロットのすべきことはただひとつ―船外遺棄だ!
だがそれが美しい娘で、しかもたった一人の兄会いたさに密航したのだとしたら、あなたならどうする?・・・・・・SF史上に燦然と輝く記念碑的名作『冷たい方程式』をはじめ、名作、傑作の誉れ高い作品全9篇を厳選。旧版からの2篇に新たに7中短篇を加えたSF入門書の新版登場!

なるほど、帯を読んだだけでも『冷たい方程式』のあらましは掴める。
ストーリーの流れをかいつまんで書くと・・・
一人しか乗せられない小型の宇宙船に密航者が居たって話。この密航者を船外に捨てなければ目的地に到着する事も出来ず、パイロットもろとも死んでしまうという設定。しかも目的地には宇宙船が運んでくる血清を待つ調査隊。この宇宙船が到着しなければ調査隊も死人が出る・・・。さぁ、どうする?って話だけどね。

いつものように先にオレの感想を言うと、この『冷たい方程式』

どこが面白いのか理解できん!

もっと言うなら・・・

不愉快な小説だな!ww

オレに言わせれば、頭の悪い若い女が宇宙船の貨物室か何かに隠れてたって事になるわけで、そんなもん、オレがパイロットなら有無を言わさずさっさと船外に捨てる。
そもそも密航する動機が弱いだろ。兄さんに会いたいからって・・・それだけで密航するとか世の中を舐めてるww
小説の中にこういう描写があるんだけどね、

EDSを収容してある<スターダスト>のその部分のドアには、誰にも理解できる表示がされてあったのだ―

無許可の人員 立入厳禁!

それなのにドアを開けて密航とか、この女は・・・

馬鹿か!?

後先を考えない自分勝手な馬鹿女としか思えん。
まぁ、密航者が若い女だった事もあってパイロットも悩むわけだどね、規則通りに船外遺棄しても良いのか、他に何か方法はないのか・・・。
未読の人も居るかもなんで結末は書かないけど、オレなら何の躊躇もせずに女を船外に捨てるだろうな。
自分勝手で無知、若いだけが取り柄のような女ウジウジと悩んでみたりするパイロット、どちらにも感情移入できない。感情移入できない小説は読んでいて面白くない。

読後、wikiを確認してみたんだけど、この小説は必ずしも賛辞だけ贈られているわけじゃなさそう。
例えば・・・

  • 発見された密航者は船外へ放棄する規則であるとされているが、なぜ飛行前の点検で密航者を見つけられなかったのか?
  • 少女の代わりに他の重量物を放棄することはできなかったのか?
  • そもそも省スペースを目指すなら全自動無人機にするほうが適切であり、密航者が入り込めるスペース自体が存在しないのではないか?

等々が書かれていて、いろいろ突っ込まれてる。
まぁ、人間を簡単に船外遺棄して殺しても良いのか、っていうヒューマニズムに訴えかけてる小説なんだろうけど、ルールを守らない無知な女にヒューマニズムもクソもない。
そもそも、この密航者が若い女じゃなくて、ホームレスのような小汚い浮浪者でもパイロットは悩んだんだろうかww
この小説に出てくる馬鹿な女とウジウジ悩むパイロット・・・

読んでいて不愉快だった!ww

別に感情移入できなくても小説の中に哲学なり思想なり何かの啓示でも有れば印象は違うんだけど、『幼年期の終わり』のような哲学も無ければ、『星を継ぐもの』のような啓示も無い、もちろん『夏への扉』のような爽快感も無い。

何も無い!

 

 

表題作は超絶期待ハズレだったけど、他に収録されている作品が面白ければ許せる。
目次を見たところオレが知ってる小説家はアシモフしか居ない。
他は知らない名前ばっかり・・・。
表題作で盛大にずっこけたけど、まだ他に8編も残ってる。順番に読んでみた。
で、一冊を読んでの感想だけど・・・

どこが粒よりなんだよ!?

これ、冗談じゃなくオレは怒ってるぞ。
帯に書いてるけどさ・・・

初心者に最適な

SF入門書の

新版登場

こんな短編集を入門書なんて宣伝すると、ホントにSF初心者は思うかもしれないぞ。SFって面白くないな、ってな。
オレの感覚だと、これは・・・

宣伝詐欺!

例えば収録作の『ふるさと遠く』だとか『みにくい妹』・・・

これってSFなのかよ!?

オレにはただのファンタジーにしか思えんけど。
そりゃね、SFを広義で捉えればファンタジーも入るんだろうけど、普通、SFって言うと「空想科学小説」を指すもんだろ。『みにくい妹』なんて童話のシンデレラの焼き直しやんか。
巻末の編・訳者あとがきに次のように記載されてる。

眠っていた既訳短編のなかから二つ三つファンタジーを入れてバランスをとった。読者のなかには、SFのアンソロジーにファンタジーがまぎれこんだとあって、違和感をおぼえる方もおられるかもしれない。

違和感ありまくりだろ!

入れられてるファンタジーが面白いならまだ我慢も出来るけど、シンデレラの焼き直しを読んで満足できるわけない。
読者が違和感を抱くかもしれない事を予期してて入れてるんだからタチが悪い。
他にもあるぞ。
『危険!幼児逃亡中』は超能力ものだけど、気持ち悪い描写の連続で読んでいて腹が立ってきたし、『徘徊許可証』なんてのはお子様向けもいいとこ・・・。

 

まぁ、収録作の全部が駄作とは言わない。
SF御三家の一人アシモフの『信念』は空中浮遊を軸に人間の心理を上手く描いてる。あり得ない現象をどうやって科学者に信じさせるか、意表を突く方法で科学者の心理に変化をもたらす方法は秀逸で読みごたえはあった。
で、アシモフと言えば「ロボット三原則」で有名だけど、この本にもロボット物が収録されてた。
クリフォード・D・シマックの『ハウ=2』

これは面白い!

ロボットによって便利になった時代、人間の労働時間は週15時間。
余った時間は好きな趣味に打ち込む事が美徳とされる時代を描いてるんだけど、はたしてロボットは人間を幸せにするのか、それとも不幸にするのか。
もっと掘り下げると、人間の幸せとは何かを問うてる。
昨今はAIだの人工知能だの騒がしいけど、この小説のテーマは現代とこれからの未来に通じるもので読んでいて興奮させられた。短編だけど思想なり哲学もある。

結局、全9篇の中でオレが満足できたのは『信念』『ハウ=2』の2篇だけ・・・。
まぁ、古本で300円で買った本だから、諦めもつくけど。
これ、新品を定価で買ってたら激怒してたはずww




いつものバイト君の下書きチェック

バイト君
バイト君

ボロクソに書いてるww

マサト
マサト

正直な気持ちだ!
あんな馬鹿女の密航者の話、どこがエエんだか・・・

バイト君
バイト君

それ、馬鹿女だから気に入らないだけじゃ?

マサト
マサト

へ?

バイト君
バイト君

これがイケメンの賢い男の子だったら評価は違ってたんじゃ?ww

マサト
マサト

・・・・・・

 

いつも書いてるけど、世の中のルールも守れない頭の悪い女は大嫌いだからな。
たしかに密航者がイケメンで賢い男の子だったら印象は違う。
オレがパイロットでも船外遺棄するかどうか悩むだろうなww

 

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