【映画】久々に泣いた・・・林遣都&市原悦子の『しゃぼん玉』は極上の映画

久しぶりに映画の話でも書いてみようか。
しばらく映画の話は書いてなかったんだけど、別に映画を観てなかったわけじゃない。「ブログに書きたくなるような映画」を観てなかっただけで、本数自体はいつも通り、週に5~7本のペースで観てる(まぁ、Amazonプライム・ビデオが多いけど)。
今回、久しぶりに映画の話を書こうと思ったのは、涙が止まらない映画を観たから。

何を観たのかって言うと、これ・・・

林遣都と市原悦子が共演してる・・・

『しゃぼん玉』

林遣都を初めて観たのは『風が強く吹いている』。ひたむきに陸上に打ち込む大学生を好演してて、それ以来の大ファン。『ダイブ!!』では天才的な飛び込みの選手、『パレード』では男娼、話題になったドラマ『おっさんずラブ』ではゲイのサラリーマン等々、スポーツ系ゲイ系(そんな言葉あるのか知らんけどw)、まぁ、その系統を演じる事が多い役者だと認識してた。
もちろん、他にも『引き出しの中のラブレター』等々、普通の青年を演じてる映画も多い。
オレも彼の作品はたいてい観てるけど、この映画の事は知らなかった。
この映画、ストーリーの中身とか何の予備知識も無く観たんだけど、

ラストで涙があふれ出た!(涙)

いろいろと印象に残ってるんだけど、まず驚いたのが林遣都が犯罪者を演じてる事だ。
髪の毛はボサボサで無精髭、身なりは小汚い青年・・・こんな役をまさか林遣都が演じるとは・・・。
これが大根演技だったらオレだって何も感じないけど、この映画で演じてる役柄はまさに林遣都の新境地じゃないか。好演というか熱演と言っても良いレベル。

しかも、共演が市原悦子。
超個人的な話だけど、オレの母親・・・

市原悦子に似てる!ww

オレが子供の頃から、周りの人間はオレの母親の事を市原悦子に似てるって言ってたし、たしかに息子目線を抜きにしても似てるww
この映画が市原悦子の最後の出演作って言うことだし、これは観なきゃいけないだろww

って事で、今回の話は林遣都と市原悦子が共演してる映画『しゃぼん玉』について書いてみようか。



いつもの事だけど、オレの映画記事は極力ネタバレしないように書くつもり。なので、結末を知りたい人は他の人のレビュー記事を読む事をオススメww
もうすでに観てる人なら良いけど、まだ観てない人にとってはネタバレなんて何の意味も無いだろ。まぁ、映画でも小説でも「先にネタバレを頭に入れてから」って人も居るけど、それだと純粋に作品の良さを味わえないからな。
いつも通りストーリーの流れに沿って、映画の魅力を書こうと思ってる。

で、これもいつもの事だけど、まず一番にオレの感想を書いておこうか。
この映画・・・

極上の映画!

ラストで涙がボロボロと零れ落ちたぞ。
けっして号泣するような映画じゃないんだけど、ジワ~ッと胸に迫るものがこみ上げて来て涙が止まらなくなった。
観る人によって、この映画から何を感じるかはいろいろだろうけど、オレが感じたのは・・・

日本人の優しさ

 

 

映画の流れを大まかに書くと・・・
映画の冒頭、雨の降る夜のシーン。
いきなり伊豆見翔人(林遣都)が引ったくりを犯すシーンが流れる。抵抗する女性をナイフで刺して逃げるんだけど、画面の色調なんかホラー映画みたいだ。不幸な境遇で育った伊豆見は強盗や通り魔を繰り返して逃亡している。
いきなり衝撃のシーンだよな、あの林遣都が強盗を演じてるんだから。
女性を襲う時の表情なんか迫真。

 

 

宮崎県の山奥、椎葉村に流れ着いた伊豆見は、バイクで転んで怪我をして倒れていた老婆スマ(市原悦子)を助ける事に・・・。
行く当てのない伊豆見はそのままスマの家で世話になる事に。
最初のうちは金を盗んで逃げるつもりの伊豆見だけど、村の人は伊豆見のことをスマの孫だとカン違いして、あれこれ優しく接してくれる。当のスマはもちろん伊豆見が孫じゃない事は認識してるけど、なにか訳ありな伊豆見に対して何も聞かずに、ただ優しく世話するだけ。
もうね、このあたりの市原悦子の演技、最高なんだよな。
どこの誰とも判らない、髪の毛ボサボサ、無精髭の青年に何も訊かずに、ただただ優しく接してるのだ。
ただ優しいだけじゃない、一緒に食事をする場面、おかしな箸の持ち方をしてる伊豆見に言うんだけどね。

坊、その箸の持ち方、直した方がええぞ~
なんでん気づいた時に直した方がええ

後になって気がついたんだけど、この言葉、この映画のテーマにも関わってくるんだよなぁ。上手い作り方してる。宮崎の方言で優しく喋る市原悦子、むちゃくちゃ良い。

 

 

日中は畑仕事に出るスマ、やる事もなくスマの家でゴロゴロと過ごす伊豆見。この辺りのダメ人間っぷりもよく描けてる。スマが作ってくれたオニギリを昼飯にして、一人軒先の椅子に座ってタバコを吸う伊豆見。
そんなところへ近くに住むシゲ爺が現れる。
年に一度の祭りに向けて、山での仕事を手伝わないかとの誘い。ぶっきらぼうで荒っぽいシゲ爺に、半ば脅されるような形で山に向かう伊豆見。
最初のうちは一日で音を上げると思ってたシゲ爺だけど、伊豆見は一週間の山仕事をやり遂げる。
ここでもこの映画のキーになるセリフが有るんだけどね。
シゲ爺と伊豆見の会話・・・

お前ぇももっと、厳しい目に合わんとダメかもしれんの

嫌いなんだよ、厳しいこと・・・

とっくに分っとるわい、そげな事
お前ぇはいつだって、逃げる事ばっかり考えちょる
けど、もういい加減、自分から向かっていく力をつけにゃぁ
やれば出来るっちゅうことは、わしが一番分っちょる

シゲ爺を演じてるのは綿引勝彦だけど・・・

カッコイイ!

厳しさの中に優しさが有るんだよなぁ。
昔は悪役のイメージが有ったけど、こんな役も演ることに小さな驚き、
村の人の優しさに少しずつ心が温かくなる伊豆見・・・。

 

 

村で祭りの準備が始まった。
ある事件をきっかけに村に帰ってきてる美知と知り合った伊豆見。村の人と共に祭りの準備に励む伊豆見と美知は、お互いに好意を抱くようになるんだけど、休憩中の二人の会話も印象深い。
伊豆見の事を「自由に生きてるみたい」、って言う美知に対して・・・

しゃぼん玉みたいなもんかな

しゃぼん玉?

風に吹かれて、フラフラするしかねぇ
自由なんかじゃねぇ、帰る場所が無ぇだけだよ

ここのセリフはラストで生きてくる。
セリフの一つ一つが練られていて、こういう映画は観てて気持ち良いな。




この後、スマの息子(これがまた、ロクでもない人間)が実家に帰ってきて、伊豆見と一悶着起こしたりするんだけどね。
金の無心に戻って来た息子に暴力を奮われるスマ、それを守ろうとする伊豆見・・・。
取っ組み合いになって首を絞められてる時に、伊豆見は自分の犯してきた罪を思い出すわけ。

俺はこういう事をしてきたんだ・・・

って。
息子との悶着はシゲ爺の登場で何とか収まったんだけど、伊豆見は自分の罪の重さを自覚するようになる。

 

 

いよいよ祭りが始まった。
その夜、スマに自分の罪を告白する伊豆見・・・。

この二人の会話のシーンは泣けた。
ここからは胸に迫るものがあって、涙が止まらなかった(涙)
伊豆見が凄く良いセリフを言うんだけど、それをこんなブログで書いたら、それこそ映画の価値が台無し。
ただ、スマが言うんだけど、

坊は、ええ子
坊がええ子なのは、ばっちゃんがよぉ~く知っとると

この「坊は、ええ子」ってのは、最初の頃(伊豆見がスマの家に来た当初)からスマが何度も繰り返して言うんだけど、これが・・・

日本人の優しさ!

今どきの日本人は、「何でも金、金、出来るだけ楽して金儲けしたい」って風潮がある(オレもその一人)けど、そんな目先の損得じゃなくて、もっと大切なものを思い出させてくれる映画だ。
もうね、市原悦子の演技が最高。

 

 

もう少し映画は続く。
翌朝、シゲ爺の車に乗って家を出て行く伊豆見。
それを見送るスマ、助手席から後ろを振り返ってスマを見る伊豆見・・・。
なんとも言えない気分になる。

そしてラスト・・・。
まぁ、オレのブログでは詳しくラストは書かない。
でも暖かいハッピーエンドなのは間違いないぞ。
2時間弱の映画だけど、思いっきり堪能した。
今の気分は・・・

良い映画を観た!

宮崎の山奥の風景ともあいまって、日本人の心の美しさを思い出す事が出来た。
まだ観てない人は、Amazonプライム・ビデオで配信してるので是非。



同居人の下書きチェック

同居人
同居人

アンタのお母さん、たしかに市原悦子に似てるのだわ^^

マサト
マサト

昔からみんな言うてたわ

同居人
同居人

この映画を観た後、
アンタ、目が真っ赤だったのだわ!^^

マサト
マサト

感動したからな

同居人
同居人

市原悦子の演技に感動するのも良いけど、
少しは本物のお母さんに親孝行するのだわ!(怒)

マサト
マサト

・・・・・・

 

ホント、この映画の事は何も知らなかったんだけど、原作は直木賞作家乃南アサの同名ベストセラー小説との事。
20年ぐらい前は乃南アサを追いかけてた時期も有ったけど、こんな素敵な映画の原作を書いてた事は知らなかった(乃南アサと言えば『凍える牙』が有名)。久々に乃南アサの小説も読んでみたくなった。

 

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