今回は「本の朗読」サービスの話を書いてみようか。
昔、と言ってもオレが20代の頃だけど、その頃にはすでに「本の朗読」ってのを商品として販売してた。主に目の不自由な人を対象にカセットテープなんかで販売されてたと記憶してるんだけど、収録されてる作品は『坊ちゃん』とか『人間失格』とか、まぁ、いわゆる名作と評されるものばかりだった。
幸いいオレは目が見えるのでお世話になる事はなかったけど、近頃は健常者も対象に「本の朗読」を売ってる。それがAmazonのAudible(オーディブル)って事なんだけど、いやぁ、プライム会員のオレもこんなサービスがある事は知らなかった。
って事で、今回はAmazonのAudible(オーディブル)を登録してみたので、その感想を簡単に書いてみようか。
まずは、オレがAudibleを知ったキッカケ。
本はよく読む。
もちろん自分の目で活字を追いながら読んでるけど、先日の事だ・・・。
うちに来てるバイトの子が耳にイヤフォンを突っ込んで真剣な顔で何か聞いてた。
そりゃ、休憩時間に何をしようが勝手だけど、あれだけ真剣な顔をして聞いてると、何を聞いてるのか気になる。
訊いてみたぞ。
ぉぃ、何を聴いてるんだ?^^
サピエンス全史ですよ^^
はぁ?
そんな歌手いたか?
えっ!?
これ、本ですけど・・・
まぁ、こんな会話があったわけ。
そりゃ、オレだって『サピエンス全史』の事は知ってる。
世界40ヶ国以上でベストセラーになった本だろ。いつか読もうとは思ってるけどかなり分厚い本なのでなかなか手を出せないでいた本だ。
『サピエンス全史』を聴くとはどういう事なんだ・・・。
バイトに訊いてみた。
『サピエンス全史』って誰かが録音してるのか?
録音と言うか・・・
Amazonのオーディオブックですけどww
Amazon!?
そう、Amazonですけどww
あのAmazonが『サピエンス全史』を録音してるのか?
録音というか、他にもいろいろ有りますけど・・・
うん、オレの方に何も知識が無いので会話が空回りだww
で、バイトにいろいろ聞いて初めて知ったんだけど、AmazonのAudibleってので、いろいろな書籍を聴く事ができるらしい。
本の朗読って言うとオレのイメージだと、どうせ昔の名作ばっかりなんだろ、って思ってたけど、これが大間違いでAmazonのAudibleに登録されてる書籍数は・・・
40万点以上!
古今東西の名作はもちろん、最近のベストセラー、評論、教養、ハウツー、ミステリーまで取り揃えてるらしい。
AudibleのHPを確認してみると、なるほど・・・ホリエモンから宮部みゆき、村上春樹まで取り揃えてる。
こういうのを見ると、オレみたいな人間は思うわけだ・・・
やってみたい!
「本を聴く」ってのはどういう感じなのか気になる。
そもそも目で追わなくて耳から聴くだけで頭に入るんだろうか・・・。
バイトに訊いてみたぞ。
お前、『サピエンス全史』みたいな評論、耳で聞いて頭に入るのか?
まぁ、頑張れば頭に入りますよww
ホントに?
疑うなら、自分でやってみれば良いじゃないですか!
無料体験の期間も有るんだし・・・
うん、タダで試せるならやってみる価値はある。
さっそくアプリをダウンロードだ。
でね、オレとしてはkindleにアプリをインストールしたかったわけ。
kindleで本を読む事は多いし、「本を聴く」のもkindleにしたかったんだけど・・・
無理!ww
現状ではkindleにAudibleのアプリをインストールする事は出来ないらしい(泣)
となるとスマホにインストール。Google Play ストアに行ってチャッチャとダウンロードだ。そのままインストールして、いよいよ準備完了。
後は本を選んで「聴く」だけだ。
そうそう、今ならプライム会員限定の特典で3冊まで無料(通常は1冊)。
この特典は2019年7月22日まで。
さっ、アプリを起動して本を検索だ。
作者名、作品名で検索できるのは当然として、「朗読者」名で検索できるところがオレにしてみれば新鮮。
試しに聴くのはもちろん『サピエンス全史』だ。
紙の本で読もうと思ってたけど、値段は高いし分厚いしで躊躇してたんだけど、タダで聴けるなら大歓迎。
検索から見つけてすぐにダウンロード。
よし、ちゃんとダウンロードして準備完了・・・
と思いきや、画面を見てビックリ。
残り時間が・・・
11時間!ww
上巻だけで11時間も聞かなきゃアカンのか。
そりゃ、普通に目で活字を追ってもそれぐらいはかかるだろうけど、「聴く」という行為を11時間ってのは、う~ん、どんなもんなんだろうか。
何しろ未経験だけにちょっと不安ww
目次を確認してみると・・・
なるほどな、各章の朗読時間が表示されてる。
以前から気になってた『サピエンス全史』だけど、11時間って表示をみるとさすがにビビるww
本を聴く前にとりあえずアプリの機能面を確認してみたぞ。
再生速度の変更、目次、スリープタイマー、しおり機能は付いてるようだ。
スリープタイマーが有るのは嬉しい。
夜、眠りながら聴く時にタイマーが有るのと無いのとでは大違いだからな。
もちろん、「眠りながら聴く」という行為で本の内容が頭に入るかどうかは別問題ww
ってわけで、さっそく懸案だった『サピエンス全史』を聴いてみた。
この本、どういう内容かというと、Amazonの紹介文から引用すると、
国家、貨幣、企業……虚構が他人との協力を可能にし、文明をもたらした!ではその文明は、人類を幸福にしたのだろうか?現代世界を鋭くえぐる、40カ国で刊行の世界的ベストセラー!
まぁ、人類誕生以前の地球の歴史から現在の人類への進化の形を評論した本だ。
普通に「教養として身に付けておきたいい内容」を、これまでの歴史観とは異なる軸足に立って書いてる。
さっ、ベッドに横になって第一章から聞き始めたぞ。
で、感想なんだけど・・・
面白い!
この面白いってのは本の内容だ。
さすがに斬新な説を書いてるだけあって、本の中身はすこぶる面白い。
じゃぁ、オーディブル自体の感想、「本を聴く」という行為はどうか・・・。
なるほど、目で活字を追うのとは違う感覚だ。オレにとっては新しい感覚。
本の内容が評論なので、なんだか大学で講義を聴いてるような感覚になる。
で、ここで問題なんだけど・・・
聴くだけで頭に残るか?
って事が気になる。
そりゃ、聴いてる時には耳ざわりの良い声で朗読してるので、とても聴きやすい。
けどなぁ、それが頭に残るかというと・・・
ちょっと微妙かもなぁ
ってのがオレの正直な感想。
もちろん、聴いてる時には、あ~、なるほどな、とか、へ~、そうなのか、って納得する部分も多々あるけど、その内容がそのまま頭に残るかというと、オレは自信ないww
「本を聴く」という行為に慣れてないせいもあるだろうけど・・・。
こういう評論はそれこそノート片手に聴く方が頭に残るような気がする。
と言いながらも『サピエンス全史』の内容は面白いので、何だかんだで第4章まで聴いたぞ。
どうせ特典で3冊までは無料なんで下巻も聴く予定だけど、う~ん、こういう「本を聴く」という行為に合うのは、評論よりもエッセイとかハウツー物の方が良さそうに思う。
他に「本を聴く」という行為に合いそうなものを考えてみたんだけど、こんなものが有った。
村上春樹で何か面白いものはないか、と探してたんだけど・・・
村上作品の英訳!
『ノルウェイの森』や『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』の英語での朗読だ。
これは興味深い。
英訳本を片手に聴いてみるのも面白そう。
まぁ、本を読むなんてのは、人それぞれの好みもあるし、恋愛小説が好きな人も居れば、お涙頂戴ものが好きな人、ノンフィクションが好きな人・・・実にいろいろ。
どのジャンルが「本を聴く」行為に合うのかは分からないけど、一度は試してみても良いんじゃないか。
これからの時代は「本を聴く」という行為が広く受け入れられていくのかもしれないし・・・。
いろいろ突っ込みどころは有るんだけど、Amazonのオーディブルのメリットを書いておこうか。
- タイトルの返品・交換可能
(返品・交換することで実質無料で複数冊の購入可。上限あり) - 移動中を含めて、いつでもどこでも聴ける
- 人気の俳優や声優などプロの朗読
- ビジネスから評論、小説まで豊富なラインナップ
- 月額1,500円で毎月1つ「コイン」を付与
- 付与されたコインで、お好きなタイトルを購入
- 購入したタイトルは退会後も自分のもの
- コインを使い切っても非会員価格の30%OFFで購入可
- 追加料金なしで楽しめるAudible Stationコンテンツ
ってところかな。
読み終わったら「返品」を繰り返して複数の本を読む事が可能なのは嬉しいww
情報によると8冊ぐらいまではWeb上で返品手続きが出来るそうで、返品の交換回数が上限に達してもAudibleのカスタマーサービスまで連絡すると返品できるとの事だ。
いつものバイト君の下書きチェック

ラジオ感覚で聴こうとするから頭に残らないんですよww

・・・・・・

あくまでも「本」なんだから、それ相応の準備をしないと・・・

準備?

誰にも邪魔されない場所、筆記具を用意、明るい場所で眠くならないように注意・・・

いろいろ事前準備があるんだなww

暗い場所で聴いてると眠くなるでしょ!

・・・・・・

集中して聴く事が大事!

・・・・・・
う~ん、そこまで事前準備するなら、普通に紙の本を読む方が良いような気もするけど・・・。
最終的な結論は、しばらくAudibleを使ってみて書いてみようか。
とりあえず『サピエンス全史』の上下巻と村上春樹の英訳を聴いてみるぞ。







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