【音楽】ギルバート・オサリバンの『アローン・アゲイン』は自殺予告ソング!って話

この前の事だけど、授業が終わって帰る時のこと、中学生の子が何やら鼻唄を口ずさんでた。

何を唄ってるんだろ?

傍に寄って耳をダンボにしてみた。
唄ってたのはなんとギルバート・オサリバン『アローン・アゲイン』
いやぁ、たまげたな。
これ、CMやら映画、ドラマでも使われてる超有名な曲だけど、まさか中学生が唄ってるとは・・・。
何しろ1972年発表の曲だぞ。
1972年っていうと、オレだってまだヨチヨチ歩きぐらいの子供なのに、平成生まれの中学生が鼻歌で歌ってるんだからな。こういう昔の曲を近頃の若い子が唄ってるのを見ると嬉しいな。
で、ちょっと気になったから訊いてみた。

意味を解って唄ってる?

中学生の返事は・・・

いやぁ、ほとんど解ってないです~ww
メロディが良いから、適当に唄ってただけで・・・

う~ん、もったいない。
詩の内容を理解すれば、能天気な歌声で「アロォ~ンアゲン!ナチュラリィ~♪」なんて唄う気も失せるかもしれないのにww
それに、どうせ唄うなら意味も解って唄う方が感情が入るだろ。
さっそく、歌詞を日本語にする臨時授業を開始したぞ(まぁ、その子にとっては迷惑かもだけどww)
って事で、今回はギルバート・オサリバン『アローン・アゲイン』の話でも書いてみようか。



この曲、原題はAlone Again (Naturally)って言うんだけど、日本語にド直訳すると、「また一人(ごく自然に)」って意味。
全米・全英で1位を獲得した超ヒット曲だし、1972年の発表以来、50年近く経った今でも、たいていの人は「あ~、この曲かぁ」って聴いた事のある曲だと思う。
万人ウケするポップなメロディラインは、平成の終わりを迎えた今聴いても心が和むだろ。
ボ~ッと聴いてると、なんだか耳に心地よい恋愛ソングに聴こえるww
もしかして知らない人も居るかもなんで、いちおうyoutubeも貼り付けておくけど、一度や二度は聴いた事あるだろ。

Gilbert O'Sullivan – Alone Again (Naturally)

G・オサリバンの優しい声で万人ウケするメロディが唄われてるんだけど、詩の内容はどうかというと、けっこう重い内容。
何が重いって、これ・・・

自殺予告してる!

高校生の頃だっけな、英語の勉強のついでに友達から借りたLP盤(知らない人も多いかも)の歌詞カードを翻訳してて衝撃だったもんなww
それまではメロディだけ聴いて、良い曲だな、って思ってたのが、詩の内容を知って世界が暗転した。

 

ちょっと詩の内容に触れてみようか。

In a little while from now
If I’m not feeling any less sour
I promise myself to treat myself
And visit a nearby tower
And climbing to the top
Will throw myself off
In an effort to make clear to whomever
What it’s like when you’re shattered
Left standing in the lurch
At a church where people saying
My God, that’s tough, she stood him up
No point in us remaining
We may as well go home
As I did on my own
Alone again, naturally

どんな事を唄ってるかというと・・・

今から少し経っても、この苦い気分が晴れなかったら、
こうするって決めた事があるんだ。
近くの塔に行ってテッペンまで登るんだ。
そして、飛び降りるのさ。

いやぁ、冒頭からいきなりの自殺予告
なんで気分がsourなのかって言うと、歌詞はこう続いてる・・・。

打ち砕かれた人間がどうなるか、見せつけてやるためさ。
僕は一人ヨロヨロと教会に取り残されている。
まわりの人が言う・・・
「かわいそうに」
「彼女に逃げられたんだな」
「俺たちがここに残ってても仕方ない」
「家に帰った方が良さそうだ」
これまで一人でやってきたけど、
また一人ぼっちになってしまったよ。
ごく自然に当たり前のように・・・

う~ん、場所は教会か。
結婚式?か何かで彼女と合うはずだったのに、彼女は現れなかったって事なんだろうけど、だからと言って、塔から身を投げるってのも凄い。
中学生にはshe stood him upの部分が少し難しいかもだけど、ここは「逃げられた」「現れなかった」と意訳する方が良い。直訳丸出しで「彼を立たせた」だとそれこそ詩の内容が台無し。

 

こんな詩で曲は続く・・・。

To think that only yesterday
I was cheerful, bright and gay
Looking forward to well wouldn’t do
The role I was about to play
But as if to knock me down
Reality came around
And without so much, as a mere touch
Cut me into little pieces
Leaving me to doubt
Talk about God and His mercy
Or if He really does exist
Why did He desert me in my hour of need
I truly am indeed Alone again, naturally

孤独な青年の心情をこれでもかって吐露してる部分だ。
こんな事が唄われてる・・・。

ほんの昨日のことなのに、
僕は陽気で朗らかだった。
楽しみにしてたんだよ、僕の役割を果たす事を。
でも、僕を打ちのめすように現実がやってきた。
僕は小さな欠片のようにズタズタに切り裂かれたんだ。
疑問が残ったんだよ。
そう、慈悲にあふれる神様のことさ。
本当に神様が居るのなら、
どうして僕を見捨てたんだ。
僕が本当に必要としてる時に・・・。
また一人ぼっちになってしまったよ。
ごく自然に当たり前のように・・・

なんて言うか・・・
これは、

神様への恨み節!

メロディからは想像もできない内容だww
で、間奏に入る前の部分は、こんな歌詞で続いてる。

It seems to me that there are more hearts
Broken in the world that can’t be mended
Left unattended
What do we do?
What do we do?
Alone again, naturally

僕は思うんだけど、
世界にはもっとたくさんの傷ついた心が癒される事もなく、
誰にも寄り添ってもらえずに放置されてる。
どうしたらいい?
どうしたらいい?
また一人ぼっちになってしまったよ。
ごく自然に当たり前のように・・・

う~ん、冒頭の自殺予告から今度は世界中の傷ついてる人への眼差し。
で、間奏を挟んでいよいよ曲も佳境なんだけど、なんと、内容がガラリと変わる。
どう変わるかというと、ここからは・・・

思い出話!ww

で、曲を締めくくる思い出の部分だけど、これがまた明るい話じゃない。
こんな事が唄われてる。

Now looking back over the years
And whatever else that appears
I remember I cried when my father died
Never wishing to hide the tears
And at sixty-five years old
My mother, God rest her soul
Couldn’t understand why the only man
She had ever loved had been taken
Leaving her to start with a heart so badly broken
Despite encouragement from me
No words were ever spoken
And when she passed away
I cried and cried all day
Alone again, naturally
Alone again, naturally

過ぎた日々を思い返すと、
何より思い出すのは父さんが死んだ時の事。
僕は涙を隠す事もせず、思いっきり泣いた。
そして65歳で母さんは神様に召された。
どうして母さんがただ一人愛した男、
父さんが連れて行かれたのか理解できないまま、
残された母さんの心は壊れてしまった。
僕がいくら励ましても、
母さんは一言も喋らなくなった。
そして母さんが死んだ時、
僕は泣いた、一日中、泣いたんだ。
また一人ぼっちになってしまったよ。
ごく自然に当たり前のように・・・
また一人ぼっちになってしまったよ。
ごく自然に当たり前のように・・・

う~ん、重いな(泣)
この詩を知ってからは、能天気に「アロォ~ンアゲン!ナチュラリィ~♪」って鼻唄を唄えなくなった。

そうそう、能天気と言えば・・・
どこかの本だっけか何かで読んだんだけど、3.11の東日本大震災の後、ラジオでこの曲が流されたそうだ。
ラジオのDJが、こう言って曲を紹介したらしい。

震災で被災された人たちへ、この曲を贈ります・・・。
元気を出してください。
ギルバート・オサリバンの『アローン・アゲイン』をどうぞ~!

どんな神経してるんだよ。
詩の意味なんか解らずに、ただメロディが綺麗だから流したんだろうけど・・・

無神経すぎる!




いつものバイト君の下書きチェック

バイト君:中学生に臨時授業ww

まぁ、あの子は英語は得意だからな、ちょっと料金外のサービスしてあげたのだわ^^

バイト君:さすが、気に入ってる子には優しいww

それ、オレがえこひいきしてるみたいに聞こえるんだが・・・

バイト君:何が言いたいか分かりますww
区別なんでしょww

正解!^^
オレは差別はしないけど、区別はする!

バイト君:・・・・・・

 

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